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 長かったお正月休みも終わり、平常の生活に戻った1月も半ば。渋滞を避けて真夜中に出発した親子スキー。
風邪の治りかけで大事を取って留守番になった土曜日の午後。 PCに向かいながら退屈な時間を過ごしていた。
 PCを立ち上げてメールチェック・・・行きつけのビデオショップからのメルマガ1通。 他には・・・ない。退屈しのぎに目を通しながら、興味あるものがあるわけでもないが、隣に本屋もあるし覗きに行ってみようか。
 エンジンを暖めながら塀の外に目をやる・・・。 曇り空の静かな時間、犬の散歩をする人影が見えるぐらい。 子供の声もしない。

 発進させて10分。広い駐車場は半分以上埋め尽くされている。
暇な人が多いんだ・・・。自分もその一人か・・・。
フロアーに足を入れると目の前に広がる棚の列。 新作ビデオへ直進すると・・・”貸し出し中”空箱がどっさり・・・。土曜日の午後だもの、あるわけないよね。
 メルマガに記されていた100円レンタル、やはり人が群がっている。どんなものかと隙間からのぞき見るものの、思ったとおり古い映画がほとんど。それでも観ていない話題作もチラホラ。隙間から手を伸ばして何とか取ることが出来た。

 フランス映画の『アメリ』 フランス モンマルトルのカフェで働く、空想癖のある22歳の女の子 アメリ。現実を見ることが出来なく悩むアメリは、部屋で偶然見つけた見知らぬ人の宝箱を手にし、そこでふと持ち主を探すことを思いついた。これがきっかけとなり、人にちょっとしたいたずらをし、幸せになってもらうことに喜びを見い出して・・・。
こんなストーリーなら力入らず気分よく時間が過ごせるかも。 人の間を通り抜けて別の棚へ足を向けた。そこは2〜3人が身動きせず睨みつけるように選んでいる。 何だろうとその後ろを通ってみる・・・”アダルト”であった。 改めて棚の先頭に掲げてあるチラシに目を・・・”官能の世界をあなたにも。実感してください”・・・官能・・・か・・・。

 さすが女性の姿は少なく、それでも一人中年の太り気味の女性がウロウロしていた。 通り際目に入ったビデオの題名『好奇心』。借りる気はないものの気になる題名と興味。 置いてあった棚を一つ手前の棚の隙間から眺めてみる。 近くに居た男性の姿は移動していた。太った女性も居ない。・・・そこで・・・人を探す振りをしてソノ棚を通り過ぎる格好で『好奇心』を手に取った。 なぜか、ドキドキしていた。 借りるつもりはないのに手にしてしまった自分。返しに行くのも目立つ気がして、そのまま裏返して見えないようにして店内をウロウロ。
 レジの列がなかなか途切れない。自分が並ぼうとしている前は子供。前なら観られることはないのでそこへ。 後ろに並んだのは・・・学生らしい青年。 「アメリ」を上にして店員に渡す。 バーコードで確認しながらチラッと顔を見る。自分が”借りたくて借りるんじゃないわ。頼まれたのよ”・・・という雰囲気でお金を払う。 恥ずかしいけど・・・気の持ちようだ。袋に入れて手渡され列から離れるとき学生と目が合った。 目が笑っている・・・と感じた。 急いで店内を離れ車を発進させた。あ・・・本屋さん寄るの忘れた・・・ま・・・いいか・・・。

 3時15分。コーヒーメーカーにスイッチを入れ、ソファーのクッションの位置を確認して座る・・・。
 『アメリ』が先か『好奇心』が先か・・・。恥ずかしい思いをして頑張って借りたビデオを優先して・・・。スタート。。
派手派手しいCMが終わる頃、静かなBGMが流れ出して男の声が・・・
 「奥さん。。。いかがですか?。。。気持ちいいですか?」「。。。ええ。。。あぁ。。。とっても」
ビデオの解説も読まず、表紙も女の太股に男の指が絡んでいるようなわかりにくいものだった。それが今解き明かされる。 浴衣姿の女性がうつぶせになり、白衣の男性が足をマッサージしている。なるほど・・・こういうシーンか・・・。
 アダルトビデオならこのまま普通のマッサージだけで済むはずはないだろうと想像しながら、まださわりの部分だから立ち上がってもいいなとコーヒーの香りが漂っているキッチンへ急ぎ足。大き目のマグカップにたっぷり注いでスイッチを切る。目に入った神戸屋のスウィートクッキーも手にしながら戻り、音量を少しアップにしてソファーのクッションを背にして座り込んだ。
 
 「奥さん、この辺り。。。どうですか?痛みに感じます?快感に感じます?」
 「・・・・・」
 「答えてください、奥さん」
 「快感・・・です・・・」
 「そう、ならば正常です。いろいろ試してみましょうね。まだまだ診て見る必要がありそうですから」
 「はい・・・お願いします、先生。。。」

◆性感マッサージ・・・。

性感マッサージは、リハビリに 用いられる一般的なマッサージを応用して、独自の研究と開発を重ね生み出されたものです。

性感マッサージの主な目的は、不感症でお悩みの女性や、インポテンツや、もっと力強くエレクトしたい男性や、セックスレスのカップルの方、エステ感覚で受けたい方、心身のリフレッシュにも、夫婦交際までは踏み切れない方、の前段階としてとか、もっと気持ちいいことをしたいとお思いの男性、女性、夫婦、恋人同志に大変に喜ばれています。
 私どもは性感マッサージというものを専門の職業にしており、開業以来これまでに46,000組(単独女性含む)以上のカップル、男性単独では、延べ159,000人以上手がけております。
 今まで愛撫が下手でお困りの方も、是非一度お試しください。出張もいたします。自宅・旅先・旅館・ラブホテル、何処にでも出張OKです。


 淡々とした男の声でそれらしい説明をつけながら無抵抗な女性の身体を弄ぶようにさ迷う手。専門の動きなら抵抗も出来ず、依頼した女もその気なのだろう。そんな画像を見ながら自分の性感は正常に働いているのだろうか・・。感じていると思っている感覚は本当の感覚なのだろうか。男の指を追いながら女の反応を確かめるように見入る。
  結婚して15年・・・丁度40才になった女の曲がり角。夫婦関係が悪いわけでもないが今ひとつ満足しない自分がいることに否定できない。もっと女を感じることが出来たなら・・・もっと・・・。

 「先生。。。もっと。。。もっと」
 「もっと?もっと何? 何処を?言ってごらん」
 「ソコ。。。あぁ。。。もっと。。。」

わかっていながら男の指はソフトタッチに肌を遊覧する。 揉み解すように、摘むように、撫でるように。。
女の身体をそっと仰向けにし浴衣をたくし上げ腿の内側に滑らせながら指先がリズムを奏でる。女の声が大きくなる。
 
 飲みきっていないコーヒーが冷めている。床に零れ落ちたクッキーに気が付かず観ている事が真剣さを象徴する。そして・・・自分の指がショーツに向かっている・・・。
 向かう途中で我に返り、何を考えているのだ。ビデオに感化されてオナニーをしようとしている自分に恥ずかしさを覚えた。
 しかし・・・誰もいない部屋で一人、女盛りの身体が反応しないわけがない。オナニーすら何年もしていないのに・・・。そう思いつつ拒む理由もなかった。画面を見ながらショーツの上からそっと撫でてみた。ぁ。。。感じる。ピクンッとアソコが感じる。。画面の女のように感じたい。男に触られている感覚を想像しながらショーツの上を指が遊ぶ。

 「奥さん・・・気持ちいい? ほら・・・ココ・・・気持ちいい?」
 「ええ。。。とっても。。。」
自分が答えている気になった。 男の指の動きを真似るように内腿も撫で回す。。撫でながら親指が敏感なところを突く。 又・・・ピクンッと反応する。 ビデオと同じ、ショーツは脱がない。男の指を真似ながら、それでも届かない場所へは苛立ちを感じながら・・・ショーツがしっとり濡れてくる。。。

 「綺麗な肌ですね。胸も美しい。それなのに感じにくいなんて可哀想に・・・。今日はたっぷり女の喜びを覚えてイキましょうね。入れなくても。。。イケるのだから」
 
 入れなくてもイケる。イカセテ欲しい。そう思いながら画面を見つめながら指の動きが一層せわしくなって来る。 右手で乳房を囲み、左手の指が湿ったショーツの凹んだ割れ目から突き出してくるクリトリスを感じていた。
 優しくソフトに上下しながら、ショーツの感触が柔らかい皮膚に反応する。あぁ。。。感じる。アソコが脈を打ち始めている。身体が火照ってきた。両足が開いていく。レースのカーテンから注ぐ光が眩しい。。
 ビデオの女の声も高鳴っている。
「あぁ、嫌、イヤ先生。 駄目・・・もうだめ・・・」
「いいよ、イキなさい。遠慮しないで声出して。イってもいいよ。。」
「ああん。。あぁ〜〜〜。。。」

 腰をくねらせてえびぞりになる女の画面がアップになる。それと同時に・・・自分の身体に痙攣が起こった。熱く膨れ上がったアソコは今すぐ迎え入れたいほどグッショリ濡れていた。

「あぁ。。。先生。。。入れて欲しい。。。」
「・・・それは・・・出来ません。マッサージ師ですのでそれは出来ません」
「ああん・・・。この身体どうすれば・・・」
「まだまだ序の口ですよ。これで満足していてはいけません。次回は。。。もっとイカセます。来週、予約されますか?」
「まだ感じさせてもらえるのですか?来週・・・。はい、予約します。お願いします」
「わかりました。では1週間後、同じ時間で・・・」

 ビデオは後半に入っていた。

「このツボとここのツボ・・・どちらが感じますか?」
「・・・・・最初の方かしら・・・」
「うーん・・。まだ、完全ではなさそうですね〜。 肩こりのツボと性感のツボの変化・・・微妙に違いますからね〜。もうしばらく刺激与えて行きましょう」
「あ。。。気持ちいいです。。。」
「はい。気持ちよくしてますから(笑)」
「身体が・・・」
「ん?」
「身体が熱くなってきました」
「そう。それはよかった・・・。もっと熱くなるはずです。もだえるように。。。」
「え?もだえる?」
「・・・・・。脱いで。仰向けになって」
「・・・はい」

「あ・・・。恥ずかしいわ先生」
「どうして?」
「先生の顔が真上に。。。」
「あはは。汚い顔でごめんなさい」
「そんな・・・。見られている目がわかるから恥ずかしいんです」
「その恥ずかしさも・・・性感を刺激するんですよ」
「そうなんですか?」
「はい。でも、まだ2回目だからね・・・こうして・・・隠しましょうか」
「あ。。。これも。。。感じます。。」
「そう。見えなくすることも、何をされるかという不安と期待でドキドキするでしょ・・・」
「ん。。。」
「ここ・・・感じる?」
「ん。。。」
「乳首が・・・固くなってきています。感じてる証拠だ」
「。。。。。」
「綺麗ですよ・・・奥さん・・・とても・・・」
「。。。。。あぁ。。。」

 ビデオを見つめながら先生と称する男の指先を真似てみる。真似ながら自分の指では同じ感覚は得られないのだと不満にもなる。かといって誰にしてもらうと言うのだ。旦那にビデオで見たとは言えない。他の男に頼むわけにはいかない。マッサージ師が何処にいるのかもわからない。結局自慰で我慢しなければならないのか・・・。
 そんな諦めを思いつつ、画面から目が離せない。 あんなことされたら・・・もっと声が出るだろうな〜。何処まで自分は女の身体になっているのか・・・知りたいな〜。願望が頭を駆け巡る・・・。

「これからもう一段階進みます。 楽にして力抜いて・・・心配ないからね」
「はい・・・」

男の手が指が女の身体をさ迷う。声ではない声が微かに聞こえ、その声量が次第に増してくる。
その指が下半身に刺激を与え始めたと同時に、先ほどイッタはずなのに又熱がこもるアソコに自分ながら欲求不満である事を感じとった。

 折角借りてきたビデオ。有意義に活用しなければ・・・そんなわけのわからない理由を付けてソファーから下ろしている足を開き気味にして片足を胡坐のように身に寄せた。
 スカートをたくし上げて腿の辺りを撫ぜながらクッションにもたれる。ふわっとしながら身体が沈み込む。その流れで自分の手がアソコにタッチして濡れているショーツを確かめた指の匂いをかいでみる・・・女の匂いがした。。

 
「ちょっと失礼します・・・」
「あ。。。」

 男の手がするりとショーツの中に入り込んだ。隠されていたタオルが零れ落ちるように身体がくねり、気持ちよさそうにもだえる女の顔。ひくひくと震える反応が男の指の巧み差を伝えている。 細かく突いたり上下したりわからない動きも加えながら画面はつづく。
 自分も熱くなっているアソコに指を当てたらピクンッと反応した。まだ余韻が残っている。おなじようにショーツの中に指を入れた。それは柔らかくふっくらと暖かく、アソコの入り口は十分濡れていた。

 画面の男がショーツに手を入れて複雑な形をしたアソコをまさぐっている。膝が激しく動きお尻が浮きイヤイヤしながらより官能を求める女の声。思わずリモコンを手にして音量を下げた。
 画面が激しく変わりながら女のイク姿を楽しむようにマッサージが続く。

 自分のアソコに中指を差し入れて温かみと滑りを感じながら手の平でクリを刺激する。人差し指と薬指で両ひだをなでながら久しぶりの興奮に仰け反る自分がいとおしかった。
 借りる気もなく借りてしまったアダルトビデオ・・・。これがオナニーの切っ掛けになってしまうなんて思いもよらず・・。その気持ちよさが癖になりそうな自分に、わずかながら心配になったり。。
 
「だめだめ、嫌がっちゃ駄目だよ」
「だってくすぐったくて・・・」
「それが快感になるんだよ。嫌がらずに感じてごらん。恥ずかしい声を出してもいいんだよ。ここは感じるためにきてもらう医院だからね」
「あん。。じっとしていられない。。」
「もっと感じて。もっともだえて。。もっと興奮して。。。」
「あぁ〜。。。先生。。。」
「胸の性感帯は密集してるから・・・。初めはくすぐったくても・・・ほ〜ら・・・」

 指を立て気味にして外側からそ〜っとらせん状に輪郭を伝ってくる。ソフトにソフトに。。触るか触らないかの間でゆっくり乳首に近づいてくる。乳首に触らないところで又螺旋を描きながら戻っていく。そんな動きを何回か繰り返していると、じれったさと気持ちよさが混合して喘ぎの声に変わっていく。硬くなっている乳首に息を吹きかけて、脇近くのふくらみを指でバイブする。声にならないもだえが足に痙攣を伝えている。

「いかがですか?今日もご満足していただけましたか?」
「はい、ありがとうございます先生。感じすぎてしまって・・・疲れました」
「あははは。それはそれは。又いつでもお越しください。性感マッサージの方法は何百通りとございますから・・・飽きさせませんよ」
「そんなに?では一生通わなければ。。」
「一生面倒見ますよ、奥さん」
「次に来るとしたら・・・どんな?」
「もう身体全体の性感が動き出していますから・・・内部から責めます」
「内部?」
「はい。挿入・・・ですね」
「先生のを?」
「あはははは。それは・・・どうかな。又いらして頂ければわかりますよ」
「又お願いします。もっと・・・もっと感じたいから。。」
「わかりました。いつでも予約をお待ちしています。奥さんは遣り甲斐がある」
「そうですか?嬉しいです、先生。。。」
「では・・・」

 ビデオはここで終わっている。第1巻から10巻まで揃っているらしい。 
 熱くなっているアソコは手の平を濡らしながら指の動きを待っているように思えた。動かすとまだ愛液は量を増す。ぐっしょり濡れている指を滑らせて、もう一度イッテから終わりにしよう。そう思いながら頭をソファーにもたれさせてゆっくりソフトに抹殺を加えていく。
 頭の中で”そこ。。。ソコをもっと。。。あぁ〜。。。先生もっと。。。” ビデオを思い出し、想像の世界に浸りながら足はより広げられていく。
”あぁ〜。。。先生見て。。。こんなにこんなに気持ちよくなってる。。。”開いていた足をすぼめて、だんだんこみ上げてくるエクスタシーに備えて神経がソコに集中する。下腹の痙攣と太股の振るえと背中を走る快感が一気に押し寄せて。。。指はグチョグチョに愛液にまみれて動きを止めていた。

 軽く深呼吸をして近くにあったテッシュケースを手元に置き、1枚2枚引き出してアソコにあてる。暖かみと余韻を残して綺麗にふき取られていく。途中で脱ぎ去ったショーツがソファーの下へ隠れている。そのままの格好で立ち上がったときフワッと身体が揺れて頭がジンジンしていた。
 トイレに入ってビデをプッシュ。 暖かいお湯がアソコに当たったとき・・・まだ余韻を残しているアソコはヒクヒクと痙攣を起こしながら、勢いよく進入するお湯をのどが渇いた子供が美味しそうに飲むように口を開いていた。

 ショーツを拾い上げて片足を上げ、右足を入れ込む。その頃ビデオの巻き戻しが終わって機械音が鈍く止まった。身なりを整えてから巻き戻ったビデオを抜き取りケースに収めてレンタル袋にしまい込む。もう一つのビデオが目に入る。今は続けて見る気が起こらない。1週間の期限があるし慌てることもなかろう。
 
 窓の外は薄暗くなっている。今夜は一人、時間を気にすることもない。食事も簡単なもので済ませばいい。自由な時間がたっぷりあるものの編みかけのセーターも仕上げなければ、来月の子供の誕生日に間に合わなくなる。
 ビデオからTVに切り替えて新聞を広げたとき携帯がなった。

”もしもし〜〜。珠美〜”
”あ〜。淳子。元気だった〜?”
”それが元気じゃないのよ〜〜。ちょっと聞いてよ〜〜〜!”
”どうしたの?何かあった?”
”うちの旦那がさ〜〜。浮気してるみたいなのよ〜〜〜!”
”え?浮気〜?”
”証拠は?”
”はっきりまだわかんないんだけど・・・。ねぇ!今日って珠美一人じゃなかった?スキー行かないって言ってたよね”
”うん、よく覚えてたわね”
”うちに来てくれない? 旦那残業で遅いって言ってるから一人なのよ。一緒にご飯食べようよ”
”いいけど・・・。何処行く?”
”うちでいいよ。何もないけど適当に作るからさ。来てくれる?”
”わかった。今から行くわ”
”よかった〜〜。さすが親友の珠美よ〜〜〜”

 珠美(あけみ)と淳子(じゅんこ)は以前パートで一緒だった頃の友人。子供のいない淳子は身体が丈夫じゃないことで正社員は避けて大型スーパーのパート定員としてかれこれ10年は勤めていた。途中で入ってきた珠美とは年も近く、何かと話が合うことから親しくなっていたのだが、1年前珠美がパートをやめて顔を合わすことは少なくなったものの、連絡は取り合っていた。

「何よ。どうしたのよ」
「どうもこうも・・・。これ、見て・・・」
「何?これ・・」
「昨日着て行った背広の内ポケットに入っていたの」
「レシート?」
「裏を見てよ」
「・・・・・」

  ”いつもありがとう。また明日ね。江里子”

「どう?絶対浮気よね?」
「うーん・・・。わからないわ。断言できないでしょう」
「どうして?”また明日”なんて変よ!」
「興奮しないで淳子」
「だって!」
「落ち着いて考えようよ。座って・・・」
「腹が立って・・・。お腹すいたわ。今作るからその辺の雑誌読んでて。TV点けてもいいよ」
「お腹すくぐらいなら大丈夫ね」
「腹がすいては戦も出来ないでしょ!」
「ちょっと。私の前で喧嘩しないでよ〜〜〜」
「大丈夫よ。珠美がいてくれれば落ち着くと思うわ。とにかく作ってくる。待っててね」

 昔からお料理の腕に自信がある淳子。お店でも開けばいいのにと思うほど。しかし資金がなかなか。ままならない世の中です。
TVの横においてあったマガジンラック。2〜3冊の中からファッション雑誌じゃない方を手に取り取り出して中をパラパラめくってみる。 
ん・・・。何かの実録記事。実話?物語?気になりだして読み出した。

 『最終電車の出来事』
 
去年の8月、田舎の工場に1ヶ月間の応援出張をしていた時のことでした。
工場の交代勤務の関係で、田舎のJR、それも本線でない支線の最終電車に乗る機会がありました。
田舎の最終電車ですから、一つの車両に2〜3人の乗客、それも居眠りしている男性がほとんどです。
その中で、最後尾車両のボックス席で20歳前後と見える女性が一人で居眠りしていました。
服装はノースリーブのワンピース(ミニスカート・タイプ)、生脚にミュールを履いた格好です。
周りには他の乗客がいないのをいいことに、私は、そっと彼女の向かい側の席に腰を下ろしました。
彼女は、腕組みをしたままで、起きる気配は全くありません。私は、今度は彼女の隣に移動しました。
彼女からは、コロンの香りに混じってアルコールの匂いが流れてきました。
彼女は酒のせいで熟睡していて、しばらく起きないだろう・・・・・・私はそう確信しました。
この電車はワンマン運転であるため、車掌の見回りもありません。また、次の駅まで少々時間がありました。
『他の乗客さえ、気がつかなければ・・・』そう思うと、私は自分のイタズラ心を抑えることができませんでした。
私は、そっと彼女の肩に自分の手を置いてみました。

 彼女は、身動きひとつせず寝入っています。
私は彼女の左側に寄り添いながら、彼女が前に倒れないように、左手で彼女の右肩を支えました。
そして、右手を彼女の左肩の後ろに添えて、彼女の上体をほんの少しだけ前に倒してみました。
 その時、彼女の胸の膨らみがワンピースの布地越しに私の左腕に当たりました。ボヨ〜ンとした感触です。
彼女の右肩に当てた私の左手を少しずつ斜め下へずらして、手のひらで彼女の右の胸の膨らみを包んでみました。
それから、彼女が目を覚まさない程度に、ムニュ〜ムニュ〜と揉みました。外見より遙かにボリューム感があります。
彼女のワンピースはノースリーブでしたが、襟周りと袖周りはかなりピッチリとした作りになっていて、
そのままワンピースの内側へ指を滑り込ませるのは不可能でした。
 私は、左手を彼女の右肩に戻すと、彼女の上体をやや前倒しにしたまま、右手で彼女の背中を一度撫でてみました。
アンダーやストラップが紐のように細いタイプのブラジャーの形が、ワンピースの布地越しに浮き上がっています。
相変わらず、彼女は起きる気配が全くありません。アルコール混じりの寝息を立てていました。
私は、彼女が目を覚まさないように注意しながら、右手で彼女のワンピースのホックを外し、背中のファスナーをゆっくりと下ろし始めました。

肩胛骨の下までファスナーを下ろした時、彼女が「ウ〜ン」と一声呻きました。
私はびっくりして、一瞬、手の動きを止めましたが、彼女が再び静かな寝息を立て始めたことに気を強くして、またファスナーを下ろしにかかりました。
 ブラジャーのホックのところまでファスナーを下げると、ワンピースの後ろが左右に割れて、
彼女の乳白色の素肌が露出しました。
私は、彼女のうなじから背筋にかけての素肌の感触を、右手の手のひらでじっくりと堪能しました。
彼女の肌は、真夏の蒸し暑さもあって心持ち汗ばみ、手のひらとの密着感がさらに高まったようでした。
私にとって、久しぶりの素人女性の柔肌です。それだけで、私の「愚息」は元気一杯になってしまいました。
そこで、彼女はもう一度「ウ〜ン」と呻きましたが、もう私には警戒心のかけらも残っていませんでした。
 そのまま、ファスナーを下の端まで一気に下ろしました。彼女の背中は腰の近くまでほとんど丸出しです。
彼女は、細い紐をつなぎ合わせたようなブラジャーを着けていました。レースの縁取りがあって、上品な感じです。
私は、思わず、彼女の背中の素肌に口づけしました。
普通の居眠りであれば、このあたりで目覚めるのでしょう。しかし、彼女は本当に泥酔状態だったと思います。
私は、彼女の起きる気配が全くないことを確信すると、彼女の背中を舌全体を使って2〜3度舐め上げました。
ほんのり汗臭く塩味がしました。
 彼女のワンピースは、どちらかと言うとタイトな作りでしたので、背中が開いただけでは、
胸の奥まで覗くことはもちろん、脇の下から指先を侵入させることもままなりませんでした。
私は、彼女が目を覚まさないように祈りながら、左手で彼女の上体を支えたまま、右手を使って彼女の右腕を、そして続けて左腕をワンピースの袖口からゆっくりと引き抜きました。
 そして、彼女の上体を少しだけ後ろの方に倒しました。もう、彼女の上半身を覆っているものは、
淡いパープルのハーフカップ・ブラジャーだけです。
彼女は着やせするタイプらしく、外見よりもかなり豊満な乳房でした。ややゆるめのブラジャーを着けていたようで、
ブラカップからこぼれ落ちそうな感じで、彼女の寝息に合わせて、震えながら上下動を繰り返していました。
その様子を見ているだけで、私の「愚息」の先端からは透明な「嬉し涙」がにじみ出てきたようです

 彼女の豊かな胸の膨らみは、ゆるめのブラカップからはみだしそうな感じで、彼女の静かな寝息に呼応して震えるように上下動を繰り返していました。
私は、次の停車駅までの時間ばかりが気がかりで、全く気持ちの余裕を無くしていました。
通常であれば、ブラカップの上から乳房を揉んで感触や匂いを楽しむところですが、私は、左手で彼女の上体を支えたまま、すかさず彼女の背中の方に右手を回しました。
震える指先でブラジャーのホックをプチッと外すと、彼女の両肩から肩紐がハラリと滑り落ちました。
それと同時に、彼女のミルク色の双乳が、ブラカップの支えを失い、私の腕の中へこぼれ落ちてきました。
そのボリューム感は想像以上で、若い娘らしい張りのある生暖かい弾力が、私の左腕に感じられます。
私は、いてもたってもいられず、座席の背もたれに彼女の上体をもたせかけ、ブラジャーを彼女の両腕から抜き去りました。
 彼女の乳房は、お椀を伏せたような見事な膨らみで、全く型くずれすることなくやや上向き加減にせり出して、その乳白色の丘の頂きには、淡い小豆色の乳首がツンと頭をもたげていました。
私は、ここまでくると自制心を完全に喪失し、とんでもない「拾い物」に、股間を痛くするばかりでした。
私は、彼女の身体から立ち昇る甘い香りを嗅ぎながら、彼女の正面に移動しました。
 それから、おもむろに、両手で、白桃のようにたわわに実った二つの乳房を下からすくい上げるようにして、思う存分に揉み込みました。言いようのない甘美な弾力が、手のひら全体に伝わってきました。
かすかに汗ばんだ乳房の表面が、手のひらに吸いついてきました。
 もし彼女が目を覚ましていたら、痛みさえ感じていたでしょう。それくらい強く揉んだと思います。
不思議ですが、その時の彼女は、時々「ウ〜ン」と呻いて何かを掴むように手を肩の高さまで上げるくらいで、一向に起きる気配がありませんでした。
私は、時間の感覚も無くしていたため、停車駅が近い旨の車内アナウンスが流れると、急に我に返りました。
私が降りる駅はまだ3駅ほど先でしたが、乗客の乗り降りもあり得るので、正直言って焦りました。

 電車が停車駅に近づき減速し始めましたので、私はどうしようか迷いました。
ただ、この「拾い物」をこのまま置き去りにしたり、みすみす他の不届き者に進呈する訳にはいきません。
私は、この「宝物」が他人の目に触れないように、自分の夏物のブレザーを彼女の上半身にそっと掛けてやりました。
これならば、恋人同士が一つ座席に寄り添うようにしか見えないはずです。
 幸いなことに、私と彼女が乗っていた車両は、駅での乗客の乗り降りは全くありませんでした。
再び電車が走り出しました。田舎の一駅の間隔は長く、次の停車駅までは5分近くかかります。
冷静になれば「彼女が目覚めたら・・・」という不安感を持つのでしょうが、その時の私の脳味噌の中は、次第に「楽観論」すなわち「イッチャエ、ヤッチャエ」が多数派を占めつつあり、自制心は完全に放棄されました。

 彼女の上半身からブレザーを剥ぎ取って、再び豊満な乳房を露出させました。
相変わらず、先端の乳首は、彼女の寝息に合わせて頼りなげにフルフルと震えています。
私は、その淡い小豆色の「蕾」に自分の唇を押しつけてみました。コロンの香りが立ち上ります。
私は、ソフトクリームを舐めるように、舌でゆっくりと両方の乳首周りを交互に舐めました。
そうしているうちに、みるみる乳頭の中心がしこってきたのが、舌先にも伝わってきました。
一回り大きく尖ってピョコッと飛び出してきたので、今度は、乳輪全体を口に含んで、乳首を吸ってみました。
アルコールの匂いとは違い、ほんのりと石鹸の甘い香りが、私の鼻腔だけでなく喉奥にまで広がりました。
 

 もちろん、私の両手は遊んでいる訳ではありません。乳房をすくい上げるようにタプタプと揉み込んでいます。
この時、彼女が「う〜ん」と唸って、両手を横に大きく広げて伸びをしました。私は、一瞬、舌と手の動きを止めました。
しかし、彼女の唸り声も1回きりで、すぐに元の寝顔に戻りました。
私は、このまま彼女の胸の膨らみを弄んでいたかったのですが、これからの1分1秒が非常に貴重ですので、ここで「お遊び」の対象を上半身から下半身へ移しました。
私は、彼女のパンティーを見てみたくなって、ワンピースのスカートをめくり上げてみました。
彼女が座席に座った姿勢を保っている限りは、パンティーの下側を覗くのが精一杯のところです。
どういうふうに「料理」しようかと、私はしばらく思案しました。

 そうしているうちに、次の停車駅が近いことを知らせる車内アナウンスが流れ、電車は減速しました。
私は、あっと言う間に5分が経過していることに焦りを感じる一方で、前の駅と同じように
この時間の乗り降りはほとんどないだろう、と楽観的な予想もしていました。
再び、彼女の上半身に私のブレザーをかけると、何食わぬ顔で彼女の隣に座り、電車が発車するのを待ちました。
思った通り、どの車両も乗客の乗り降りは全くありませんでした。
ただ、「車内点検」と称して運転手(兼車掌)が停車中に車内を巡回するとのアナウンスがあったため、これには少なからずパニクってしまいました。
寝込んでいる乗客を起こして、「切符を拝見」なんてことをされたら・・・・・・

そう考えると、背筋に冷たいものが走り、その場から逃げ出したくなりました。
しかし、この「拾い物」をこのまま置いていくのも惜しい・・・・・・

 運転手が、先頭車両から点検を開始しました。私は、彼女をその場に残して、前の方の車両へ行ってみました。
どうやら、不審物などのチェックをしているようで、寝ている乗客はそのままにしているようです。
そこで、私も彼女の座席に戻り、彼女の着衣の乱れを運転手に悟られないように、ブレザーのかかり具合を確認して、
彼女の隣に座って恋人気取りで彼女の肩を抱き寄せるような姿勢を取りました。
一瞬、運転手と目が合いました。私の心臓は、爆発しそうなほどドキドキしていました。
運転手は、私たちの方を見てもどうのこうのということはなく、そのまま先頭車両へ戻り、
車内アナウンスで乗客の協力に感謝すると、すぐ電車を出発させました。

 次の停車駅まで5分、終着駅まであと3駅です。彼女は、おそらくこのまま終着駅まで目を覚まさないでしょう。
私は、彼女からブレザーを剥ぎ取ると、彼女の肩と脇腹を両手で支えて、ゆっくり彼女をシートの上に横たえました。
ボックス席の片側に、半裸の女性が横たわっています。彼女の乳房は若々しく張りがあって、
横になってもお椀型がほとんど崩れないのには、さすがに私も驚いてしまいました。
彼女を横たえた拍子に、ワンピースのスカートがずり上がって、彼女の瑞々しい太腿がほとんど剥き出しになりました。
彼女の太腿は、乳房とお揃いで透き通るように白く、所々に静脈の青筋が浮き出ていました。
その有様を見るだけで、僕の下半身の先端から透明な「嬉し涙」が溢れてきて、パンツを濡らすのが感じられました。

 私は、彼女の太腿の滑らかなラインを眺めているだけでは我慢できず、狭いボックス席の隙間に身を屈めて、
左手で彼女の充実した乳房を揉みながら、右手で彼女の張りのある太腿を何度も何度も撫で回しました。
若い女性の素肌の感触は格別です。きめ細かく艶々として、ピチピチ張りがあって指一本一本に吸いつくようにしっとりしています。
私は、彼女の太腿の柔肌を舌先でそっと舐めてみました。彼女は、身動きひとつしません。
私は、大きく口を開いて思い切り舌を突き出して、彼女の太腿をベロ〜ベロ〜と舐め上げました。
そして、舌を往復させる間に、唇をタコの吸盤のようにして、チュバッチュバッと太腿にキスの嵐を降らせました。
舌先を太腿の付け根の方へ移動させようとすると、どうしても彼女のワンピース、そしてパンティーが邪魔になります。
ワンピースは、彼女の腰のあたりでまるで腹巻きのように寄せてありました。
 私は、左手を彼女の腰の下に差し込んでジャッキ・アップし、右手でワンピースを腰からお尻へ、そして太腿の方へとゆっくりとずらしてうきました。生脚ゆえに、すんなりと脱がすことができました。
ワンピースを足から抜き取る時に、ついでにサンダルも脱がしました。
もう、彼女の身体を覆っているのは、パンティーの小さな布きれが一枚だけです。
そのパンティーたるや、「外して下さい。」と言わんばかりの、ヒ・モ・パ・ン・・・でした。

 お股のところは、パンティーの端から2〜3本の毛がはみ出ていました。僕は、パンティーの布地越しに、アソコの割れ目を中指でスッと撫でてみました。気のせいでしょうか、指先に僅かな湿り気が感じられます。
私は、股間が痛くてしかたがありませんでした。これでは、まるで拷問です。
彼女のパンティーの中も覗きたいのですが、そろそろ「愚息」をパンツの締め付けから解放してやらなければ、
私自身の健康にも差し障りが出そうでした。(笑)
 私は、あらためて、前の車両の乗客の様子を確かめました。
5〜6名の乗客はほとんど眠っており、私の行動に関心があるとは思われませんでした。
私は狭いボックス席の間に身を屈めると、ベルトを外しズボンを膝のところまで下ろしました。
パンツ(トランクスではなくブリーフです)の前は、先走りのおつゆで直径5cmほどのしみができていました。
パンツを下げると、自慢の「愚息」が勢いよく飛び出してきました。バネのようにブルンッと跳ね上がって、下腹部に当たるほど元気一杯になっています。
私は、彼女の手をつかんで「愚息」の方へもってきました。そして、その白魚のようなほっそりとした指で、「愚息」の胴体を包んでみました。「愚息」自身の火照りが彼女の手のひらの内側に蓄積されて、灼けるような熱気に満たされました。

 彼女のすべすべした手で、いきり立った「愚息」をさすりながら、私は、彼女の素性を調べたくなりました。
私は、左手で彼女の手のひらを「愚息」に押し付けながら、右手で彼女のショルダーバッグを開けました。
バッグの口元に免許証入れがあり、中から終着駅までの切符と免許証が出てきました。
彼女の誕生日を見ると、この夏で20歳になったばかり・・・肌がピチピチスベスベしているのが納得できます。
彼女の名前と住所を確認して、免許証入れをショルダーバッグへ戻しました。
 
 そろそろ、この「拾い物」の料理を急がなければなりません。私は、大きく深呼吸して、気持ちを整えました。
もう一度、私は両手で、彼女の胸の膨らみから脇腹、腰回りを撫でさすって、パンティーの両脇に辿り着きました。
そして、ヒモパンの両側の蝶々結びをゆっくり解いてゆきました。ヒモパンの締め付けが緩みました。
彼女の一番だいじな部分は、吹けば飛ぶような頼りない小布1枚で覆われているに過ぎません。
遂に「ご開帳」の時がきました。私は、息を殺して、ヒモパンの逆三角形の布を手前の方にめくりました。
私の視界に、艶々した型の草原地帯(痴態?)の風景が飛び込んできました。どちらかと言えば濃いめの草むらは、
パンティーの布地に押さえつけられていた形のまま、強風に煽られた稲穂のように、彼女の股間に貼り付いていました。
私は、目の前の初々しい秘密の花園に気持ちを昂ぶらせながら、彼女のお尻の下からパンティーを抜き去りました。
他に乗客のいない深夜の電車内とはいえ、公共の場に晒された20歳の女の眩しいばかりの全裸体・・・・・・

 剥き出しになった私の股間は、火を噴き出さんばかりに熱く、天を睨んで大きく脈打ち一層硬く屹立しました。
そして、彼女の艶やかな繁みの奥には、中央に縦一本の亀裂が走っていました。
未成熟そうなそれは、ぴっちりと固く扉を閉ざしています。私は、その縦溝に沿って指先を上下に滑らせました。
合わせ目の周りは、ほんのりと湿っています。私は、親指、人差し指、中指の3本でその扉をほぐしてゆきました。
間もなく、内側に鮮やかなサーモンピンクの新境地が拓けてきました。さらに入口を左右に押し開くと、神秘の潤いをたたえた粘膜の襞々が覗けています。中指の第一関節まで差し込んでみました。
内部は既に十分すぎるほど濡れていて、入口よりも生暖かく火照っていました。
                     

 私は、彼女の中心部分に差し込んだ指の関節を僅かに曲げてみました。ぬめった肉襞が絡みついてきます。
指を抜くと、それを追いかけるように雫が垂れてきました。指先は彼女のオツユでテカテカに光っています。
その指先をしゃぶってみると、少女の甘酸っぱい香りが口一杯に広がるような錯覚に陥りました。
 私は、「女の谷間」の上端に覆い被さっている皮をそっとめくってみました。紅く充血した「肉の芽」が、
びっくりしたようにピョコっと顔を出しました。私は思わず、その突起に唇を当てて舌先でチロチロと弄びました。
その時、彼女が「う〜ん、う〜ん、う〜ん」と何度か呻いて、上半身をグラグラと揺すったのです。
私は、そろそろ彼女が目を覚ます合図と感じ、仰向けになった彼女の身体をゆっくりと俯せにしました。
そして、彼女のブラジャーを使って彼女の両手首を後ろ手に縛りました。もう私は骨の髄まで悪党と化していました。 
 

 シートに俯せになった彼女のお尻が、ツルツルのゆで卵のように剥き出しになっています。
彼女がまだ本格的な目覚めモードにならないのをいいことに、私は、彼女のお尻の割れ目に自分の顔を押し付け、
彼女の神秘のエリアの隅々に、ある時はベロ〜ベロ〜、ある時はジグザグにチロチロと、舌先を這わせました。
この時、彼女は頭を振りながら、「あ〜、あ〜」と声を発しました。遂に彼女が目覚めの時を迎えたのです。
 私は、彼女が自分の置かれた境遇を理解する前に、彼女のヒモパンの小布を丸めて彼女の口に突っ込みました。
彼女は、ようやく自分の立場を認識しました。最終電車の中で全裸のまま、だいじな部分をいじられている自分を・・・
彼女は、自分なりに思い切り叫び声を上げたのでしょうが、くぐもった声は電車の走行音にかき消されてしまいました。
彼女は足をバタバタさせて、この窮地を逃れようと必死の形相でした。そのたびに、お尻の膨らみがタプタプ揺れます。
私は、彼女の太腿を後ろから押さえて、後ろから彼女に覆い被さると、耳元でそっと囁きました。
×□町の子ちゃん、僕を誘っておきながら、それは冷たいんじゃないの。」と。
自分の名前を呼ばれてビックリしたのか、彼女の身体の動きが止まりました。目に涙を溜めて悔しそうに睨んでいます。
子ちゃんに出会った記念に、生まれたままの姿の写真も撮らせてもらったよ。子ちゃんはカワイイから、
ご近所のスケベ親爺が見たら、泣いて喜ぶだろうなぁ。ヘッヘッヘッ・・・」
私は嘘を言って、彼女の悲愴感に追い打ちをかけました。彼女は首を横に振って、イヤイヤをするだけです。

 電車は、終着駅の2つ手前の駅に到着しつつありました。がくんがくんと車体を揺らしながら、減速しました。
私は、次の駅でも乗客は降りることはあっても乗ることはないだろうと、確信に近いものを感じていました。
しかし、念のため、ズボンを穿き直して、彼女の身体にはブレザーをかけました。
思った通り、駅では前の車両で数人が下車しただけでした。
「電車が動き出したら、いっしょに天国まで昇ろうか。」
私は、彼女のスベスベのお尻を撫でながら、彼女に向かって独り言のように呟きました。

 電車が走り出すと、私は彼女の剥き出しの尻を撫でながら、再びズボンとパンツを脱ぎ捨てました。
そして、グイッと天井を睨んでいる「愚息」を、彼女の鼻先に突き出しました。彼女は、ビックリして目を丸くし、
すぐに目を固く瞑って首を激しく左右に振りながら、イヤイヤをしました。
「ああ、こんな太い物が自分の中に入ってくるのかと思えば、恐くなるのも当然だよねぇ。」
私は、おそらく、よだれを垂らさんばかりのにやけた表情をしていたと思います。「愚息」の根元を右手で掴んで、
赤銅色に膨れ上がった「頭」の部分を、彼女の頬にスリスリと擦り付けました。透明な汁が先端から糸を引きました。
 彼女が、顔を引きつらせながら、こちらを睨んでいます。私は、指先を彼女の秘園に滑り込ませました。
そして、彼女の「肉芽」からアヌスにかけて、3回ほど撫で上げてみました。そのたびに、彼女の腰がヒクヒクと震えました。 

子ちゃんとはずっといっしょにいたいんだけどさぁ。時間も限られていることだし・・・・・・そろそろ・・・・・・」
私が自分の股間を、彼女のお尻の後ろにずらすと、彼女は顎を前の方に突き出し上半身を弓なりに反らせて、
「愚息」から逃れようとしました。無駄とは分かっていながら、両脚をバタつかせ精一杯の抵抗を試みています。
私は、左手で彼女の腰を上から押さえ、右手で「砲身」を水平に構えて、その砲口を彼女の花園の中心にあてがいました。
「ほらほら入るよ、俺を恨むなよ。最終電車の中で酔っぱらって眠りこけてた自分の不注意を恨みな。」

 私は、自分の体重を少しずつ股間に向かってシフトさせました。「愚息」の先端が、ズブズブと彼女の中に沈んでゆきます。
彼女の内側から硬いゴムマリのような反発があり、壁に突き当たったように感じられました。
それをさらに押し開くように腰を前に突き出し、胴体の半分まで彼女の「唇」の中へ埋没させました。
彼女は、首を上下左右に振り乱して、上半身をビクビク小刻みに震わせていました。
穴の中は予想以上に締め付けがきつく、私は鳥肌が立つほどの快感を得ました。
私は、一旦、腰を引きました。私の愚息に、彼女の充血した壁肌が絡みついてきます。
私は、一呼吸おいてから、今度は全体重をかけて猛り狂った肉棒のすべてを彼女の中に撃ち込みました。
間もなく、私の先端部分が、グチュッと音を立てて、彼女の最深部の粘膜の壁に激突しました。
その瞬間、彼女の上半身がピ〜ンとのけ反ったかと思うと、すぐにガックリと崩れ落ちました。
彼女の背中には、玉のような汗が噴き出していました。

 私は、彼女の腰のくびれ部分を両手で抱えて、自分の股間を彼女の尻に打ちつけました。
リズミカルに強弱をつけて腰を送り出すと、ペタン・・・ペタン・・・ペタン・・・と渇いた音が、車内に響き渡りました。
彼女のアソコの締め付けはきつく、愚息が奥の方へ潜り込もうとすると、快い反発で押し戻され、
私が腰を引くと、今度は離すまいとして肉襞がねっとりと絡みついてきました。
 私は腰をクイックイッとスライドさせながら、彼女の胸に手を回し、張りつめた乳房としこりきった乳首を揉み込みました。
さらに、そのまま彼女の上半身を抱きかかえて、彼女の白いうなじや耳たぶをしゃぶりました。
彼女のかすかなファンデーションの残り香が私の下半身を刺激し、股間の海綿体にはどす黒い血流がさらに流れ込みました。
浅く・浅く・深くというスライド・ピッチで彼女のクレヴァスをバックから責め続けると、彼女も3拍子のアップテンポで
身体を踊らせています。間もなく、愚息が彼女の秘穴になじんできました。
彼女の奥の方から、生暖かい潤滑油がこぼれ出て、私の玉袋にまで滴っているようです。

 私の股間に鎮座する「獣の器官」は、その本領をいかんなく発揮して、彼女の神秘の花園を存分に抉り抜きました。
彼女の恥孔は、彼女の意志とは正反対に私の肉体を受け入れ、そしてイソギンチャクのように収縮を繰り返して、
私の生気を絞り取ろうと躍起になっているようにさえ感じられました。
私はこのままイッテしまうのが勿体なくて、一旦彼女の中から引き抜き、彼女の体勢をひっくり返そうとしました。
彼女はその一瞬の隙をついて、後ろ手に縛られたままの格好で、私を押しのけてその場から逃げ出そうとしました。
「おらおら、そんな姿を見られて恥ずかしい思いをするのは、子ちゃんの方じゃないの?」
私の一言に彼女はピクリと身体を震わせて、走り出すのを躊躇いました。
 私は、彼女の肩に手をかけて引き寄せると、そのまま立たせてドア近くの壁に押し付けました。
子ちゃんがお望みなら、このまま隣の車両までいっしょに散歩しようか。さぞや他のお客は喜ぶだろうなぁ。」
彼女は、小鳥のように私の腕の中で身体を縮めて、イヤイヤと首を左右に振っていました。
あと3分ほどで、次の駅に到着します。私は、昂ぶる気持ちを抑えつつ、最後の仕上げに取りかかりました。

 私は、彼女の片方の膝裏に手を差し込み、太腿を抱え上げました。自然と彼女の腰がずり上がって、
バレリーナのように不安定な一本足立ちの姿勢になりました。
私は、あらためて彼女の雫に濡れた自分の勃起物を彼女の溝にあてがい、そのまま垂直方向にズンッと突き上げました。
彼女が、ウッと眉間にしわを寄せて苦悶の表情を浮かべました。私は、彼女の顔に舌を這わせながら下半身のスキンシップを再開しました。
クチュクチュ、ネチョネチョと湿った卑猥な音が、彼女の耳にも届いていたと思います。
 

 彼女の豊満な乳房は、われわれ2人の間に挟まれ潰れて、軟体動物のようにグニュグニュと変形を繰り返していました。
彼女はほとんど呆然自失の状態に陥り、自らの身体を支える力もなく、ただただ私の暴挙に身を任せるだけでした。
彼女の腰が下がったのを見逃さず、私は両足を突っ張って背伸びをしました。すると、私の肉棒は彼女の最も深い場所まで届きました。彼女は「たまらない」という表情を浮かべて、のけ反ります。
そして、上体をビクンビクンと痙攣させながら、時々クネクネと上体を揺らし、最後には顎を前に突きだして、
焦点の定まらない虚ろな視線が天井の方を彷徨っていました。

 彼女も私も、全身から熱い汗を噴き出して、電車内はサウナのような熱気に包まれています。
私の肉棒が、一回り膨れたように感じました。付け根の方から熱い体液がジワジワとせり上がってきます。
そろそろ獣の本能が爆発する時を迎えそうでした。自制力だけではコントロールできない段階に達しつつあります。
私は、下半身のスライド・ピッチを徐々に速めながら、彼女に向かって囁きました。
「おおっ、おちがとろけるほど気持ちいいよぉ〜。そろそろ子ちゃんのオマコに出しちゃうからねぇ〜。」
この言葉を耳にした瞬間、うつろな眼差しの彼女が、ハッと目を見開き首を大きく振りました。
『中出しなんかやめてぇ〜っ!』彼女が目で訴えます。脳裏に「妊娠」の二文字が浮かんでいるのでしょう。

 その時、次の停車駅が近いとの車内アナウンスが流れ、電車が減速し始めました。
彼女は、私の腕の中で上半身をグラグラ揺すって、虚しい抵抗を繰り返しています。しかし、もうここまで来ると、
私の「野性」の暴走を止める手だてはありません。私は、大きく腰を振って愚息全体を彼女の内部に深く沈めると、
速射砲のように己れの股間を彼女の股間にひたすら打ちつけました。
彼女の内部で私の「頭」の部分が極限まで膨れ上がり、根元から先端に向かって爛れた欲望の渦が駆け抜けました。
「お〜りゃ〜、俺のエキスを食らえぇ〜〜っ!」
私は叫んで、彼女に最後の一撃をお見舞いすると、彼女の胸の谷間で汗の雫が弾けて飛び散りました。
すぐさま、私が下半身の緊張を一気に解放すると、煮えたぎった白濁液が、彼女の子宮口へぶちまけられました。
ブシュッ、ブシュッ、ブシュッ・・・と、私の「分身」が、欲望の体液を立て続けに彼女の中に叩き込みます。

 私は、脳味噌が吹っ飛ぶくらいの快感に満たされました。彼女は、固く目を閉じたまま若鮎のような裸体を突っ張らせて、
間もなく私の腕の中でグッタリしました。私の「溶岩」が彼女の中に納まりきらず、ドロドロと内股に溢れてきました。
私が腕の力を緩めると彼女との結合が解けて、彼女の身体が崩れました。
ちょうどその時、電車が駅に停車しドアが開きました。私の車両には誰も乗ってきません。
終着駅まではもう一駅で、私の股間も1回の爆発では萎えませんので、もう一度楽しもうかとも考えました。
しかし、この時、連結扉のガラス窓越しに乗客の一人と目が合ってしまいました。不審そうにこちらを窺っています。
今度ばかりは、私自身が「身の危険」を感じました。

 私は、彼女に「死ぬほど気持ちよかったよ。ありがとな。これからは気をつけるこった。眠り込むまで飲んで乗るんじゃないよ。じゃぁな、子ちゃん。」と言って、彼女を後ろ手に縛っているブラジャーをほどいてやりました。
彼女は放心したように床を見つていました。

私は、自分の着衣を鷲掴みにして、ドアが閉まる寸前に電車から飛び降りました。そして、そのままプラットフォームの柵を
飛び越えると、下半身を丸出しにしたまま、あぜ道をひた走って暗闇の中に逃げ込みました。

 その後彼女がどうなったのか知る由もなく、あんな美味しい出来事が再びあるともないとも分からないが・・。
その後最終電車に乗り込む機会があるときは、どうしても物色してしまう自分がいるのである。・・・・・終。


「ねぇったら!珠美〜」
「ん、ん?」
「何真剣な顔して読んでるの〜?そんな面白い記事が出てた〜?」
「うふん。これよ」
「ん〜? 『最終電車の・・・』あ〜読んだ読んだ。それほんとかな〜。そんな上手くいくわけないものね〜」
「うん。でもリアルすぎて、本物っぽいしね。 う〜〜ん、いい匂い〜。何作ってくれた?」
「牡蠣とブロッコリーのクリーム煮」
「あら、美味しそう〜。牡蠣は旬だもんね〜」

♪ピンポ〜〜ン・ピンポ〜〜ン♪

「?誰かしら・・・  ハーイどなた〜?」
「オレ」
「え!あなた?」
「ああ、予定変更で残業なし。 あれ?お客さん?」
「あ、お邪魔しています。すみません夜分遅くに」
「ほら、以前一緒にパートしててやめちゃった珠美さん。覚えてない?」
「どうも・・・」
「あの〜・・・。私これで失礼させて・・・」
「あら、いいのよ珠美。ご飯食べていってよ。丁度出来たところだし。それに・・・それに・・・」
「淳子・・・。俺の飯もある?」
「あなた・・・。ちょっと聞きたいことがあるのよ」
「なんだ。なに睨んでるんだ」
「これ・・・」
「ん?・・・・・」
「どういうこと?」
「これ・・・なに?」
「なにって?・・・こっちが聞きたいわよ!」
「なに怒ってるんだ。お客さんの前で」
「私が来てもらったからいいの。珠美も承知よ」
「承知?何をだ?」
「”また明日ね。江里子”って誰よ!」
「江里子??知らないよ」
「背広に入ってたのよ。知らないわけないじゃない」
「大体こんなレシートどうして俺が持ってるんだ?こんな店行ったことないよ」
「じゃー誰がポケットに入れるって言うの?」
「だから知らない・・・・って・・・・・あ・・・・」
「何?」
「ひょっとしたら・・・・・。昨日お昼に入った喫茶店。椅子の背もたれに上着をかけたままトイレに立って・・・」
「何があったの?」
「戻ってきたら、反対側の女性が椅子の側でウロウロしてた・・・」
「で?」
「財布・・・と思ったけどズボンのポケットに入れていたからよかったと思って・・・。それしか記憶にないよ」
「その人が入れたの?」
「分からない。しかし、上着から離れたのはその時だけだ」
「・・・・・そう。分からない話だけど・・・。でも、これ変よ」
「俺だって気持ち悪いよ。さっさと捨てろよ。  めし。めしにしてくれ」
「珠美・・・どう思う?」
「ご主人がそうおっしゃってるんだから。信じてあげなきゃ・・」
「・・・・・。怪しいけど・・・。珠美の手前、今夜はここまでにしておこうかしら・・・」
「淳子。お腹空いたわ(笑)」

 上手く誤魔化したのか丸め込まれたのか定かではないが、こんな紙切れ一片のために事を荒立てて別れ話に発展するにはあまりにも情けない話だし、冷静になって食事を取る二人の様子にほっとしながら、大きな争いにならなかったのには自分の存在も役に立ったのかな?とほっとしながら夜の闇夜を走り抜けて家路を急いだ。

 無理やり呼び出されて舞い戻った夜中の孤独。布団にもぐりながら何故だかモヤモヤとした時が流れて・・・朝を迎えた。
 日曜の朝は犬の散歩やジョギング、軽いウォーキングの姿が多く見られ、パジャマで窓のカーテンを開けた途端、東の通りを柴犬を連れた男性がこちらを見た。多分近くの人だと思って頭を下げながらレースをひいた。レースの内側から見るその姿は柴犬では似合わないようなお洒落なカラーコーディネート、手に持ってるビニール袋とスコップが妙に浮いていて、いいのか悪いのか、犬を見ながらクスッと笑いがこぼれた。
 ファンヒーターの熱風が部屋中に行き渡った頃、洗濯も終わり軽く化粧もしてコーヒーメーカーから立ち上がる香りを感じながらマグカップに注いだブラックコーヒー。
 TVを点けてソファーに沈む。茶系統の皮の柔らかなきしみが優しく身体を包み込む。今夜の帰りは渋滞で遅くなるであろう・・・。そんな予想をしながら今日の予定をゆっくり考えていた。
 
 10時も過ぎた頃、庭に出て枯葉を集めていた。吹き溜まりの枯葉は45Lゴミ袋にいっぱい。それを押し込めるように押さえながら縛っていると・・・
 「こんにちは」
不意に賭けられた言葉に目を向けると見慣れない男性が一人。顔は見慣れないが服装に見覚えが・・・。
 「あ!」
 「今朝ほどはどうも・・・」
 「こ、こんにちは。やだ・・・はずかしいわ、寝起きの顔を見られて・・・」
 「あ、うれしいな〜。覚えていてくれたんだ〜。あの時寝起きだったんですか?綺麗なお顔だからそうは思わなかった」
 「あら、そんなこと・・・。 あ・・・ワンちゃんは?」
 「家にいます。今はタバコ買いに行くところです」
 「そうでしたか。ご近所なんですね」
 「ちょっと離れてるけど、運動がてら歩いてきました」
 「歩くことって大事ですよね。私もウォーキングしなきゃ。。」
 「ええ、歩いたりジョギングしたり。自然を感じながら歩くのは気持ちいいし健康的ですよ。やってみてください。あ・・  すみません。余計な事で手を止めさせてしまって」
 「いえ、いいんです。予定のない日曜なので大丈夫です」
 「ご家族は?」
 「スキーに行ってて留守なんです。今夜も遅いと思うわ」
 「そう・・・。宜しかったら夕方か・・・夜にでもウォーキングします?みんな歩いていますよ。なかなかキッカケがないでしょ? 宜しかったら都合のいい時間、この辺で待ってますから」
 「今夜・・・ですか・・・。どうしようかな・・・。急なことでご返事が」
 「大丈夫です。僕は歩きますからご自由に・・・。そうですね〜。6時半か7時ごろ・・・この辺り歩いてますから、宜しかったら声かけてください。じゃ!」
 「あ、はい。お誘いありがとうございました・・・」

 ウォーキングか・・・予想もしなかった誘いに戸惑いながらも、ちょっとその気になってトレーナーなど探してみた。
元々スポーツ好きな珠美はほとんどその気になっているようだ。
午後、遅い掃除を終えて買い物に出かけた。車で15分ほどの大型スーパー。以前珠美がパートとして働いていたところである。
受け持ちは2階の婦人服売り場だった。スーパーへ来るたびにあの日のことが思い出される・・・・。
 あの日、平日の昼下がり、売り場主任のN氏が休憩で場所を離れているときだった。販売スタッフは珠美と若い独身のSさんと二人だけだった。カップルの客がアレコレ散策して、2〜3枚抱えて試着室へ二人で入り小さく笑いながら仕切りのカーテンがかすかに揺れていた。20代前半の女性と30がらみのジーンズ姿でフリーターっぽい男。
 「ふふ。。。」
 「・・・・・・・」
 「だめ・・・。自分でやる・・・」
 「・・・・・・・・・・」
 「だめだったら。。誰か見てるよ・・」
 「・・・・・。見てない」
 「あ。。。いや。。。」
 「。。。・・・・・・・・・」
 「ん。。。だめ。。。」
 「・・・・・・・」

珠美は最初離れた所からカーテンの揺れを感じていたが、二人の靴を確認してから気になり始めていた。
二人は閑散とした売り場の試着室であることから周りに悟られないだろうと想っているのだろう。時折男がカーテンの隙間を開けて様子を見ているのだが、幸い?珠美の姿は衝立の向こう側だったので姿は容易に見えるところではなかった。
それでもいつ他の客が現れるかも知れない。注意するべきところだろうが、何故かその様子を覗き見るような格好で二人の行為を許してしまっていた。
10分も入っていただろうか・・・ちょっと紅顔な顔で出てきた彼女を支えるように、試着したのかどうかわからない衣服を無造作に置き捨てて足早に去って行った。その後姿を追いながら置きさられたブラウスをハンガーにかけ直しながら、自分まで熱くなってることに照れくささと可笑しさが込み上げてきた。
 
 「きみ・・・」
不意かけられた声に驚いて振り向くと売り場主任のN氏だった。
 「きみ・・・。あとで・・・勤務が終ったら事務所へ来て」
 「事務所?・・・あ・・・はい・・・」
なんだろう・・・何かミスッタかな?と思いながら、ボツボツ増えてきたお客に笑顔を向けながら3時を迎えた。

 「あの・・・」
 「あ、こっち。入りなさい。そこへかけて」
 「はい・・・。あの・・・私何か・・・」
事務所は3つに分かれていて、一つは従業員が出入りし総務や経理など事務的な部署、奥にはロッカールームもある。一つは倉庫代わりにもなっていてダンボールや雑貨が所狭しと並んでいる。そしてここは接客室。滅多に人は入ってこないし、反対側の廊下の突き当たりでいつも人気が感じられない場所だった。
その部屋から顔だけ出して、珠美を見つけると事務所には通さずこちらの部屋へ招きいれた。
 「どう?仕事は面白い?」
 「ええ・・。何とか私なりに続いていけると・・・」
 「そう、そりゃよかった」
 「お客様に対しても丁寧に接しているようだし、いい感じだね・・・きみ」
 「あ、ありがとうございます」
 「・・・・・さっきさ」
 「はい?」
 「さっき・・・。カップルの客が来てたでしょ」
 「・・・・・はい」
 「それできみは・・・。何も言わず・・・見てたよね」
 「あ!・・・・・」
 「いや、咎めてるんじゃないからいいよ」
 「・・・・・。あの時は・・・」
 「うん。ああいう場面では、どうしたらいいかわからないこともあると思うけど・・。実際・・・何を感じていた?」
 「あの・・・。別に・・・」
 「じっと様子を伺っていたよね。。。気になったんでしょ?」
 「・・・・・・・・」
 「いいんだよ、責めちゃいないよ。いつも真面目できちんと接客してる姿見てるから、ああいう場面のきみを見たら・・・なんだか興味を持ってね。。」
 「興味・・・ですか・・・」
 「だめ?興味持っちゃ・・・」
 「だめだなんて・・・」
 「今から・・・・・時間ある?」
 「え?」
 「呼び出して驚かせてしまったから・・・食事でも・・・どう?時間なかったらお茶でもいいよ」
 「・・・・・。時間はありますけど・・・・・」
 「よし、じゃー行こう。 きみの気が変わらないうちに(笑)」

一体何のために呼び出されたんだろう・・・。何故食事に?引け目を感じなければならないことはないはず・・・。あのカップルの客に対しての行動が、N氏にどう写ったのか。ハッキリ注意すべきだったのか、あのままでよかったのか、どうしたら一番よかったのか・・・それを確認するためも付き合ってみよう・・・そんな気になっていた。
 
 「中華、好き?」
 「ええ、好きです」
 「この先に美味しいところがあるんだ。いいかな?」
 「はい」
不思議な気持ちと同時に、どう楽しんでいいのか、どんな話をすればいいのか落ち着かなかった。
そこは初めて行く店で、入り口から一歩中は見慣れた中国様式の飾りつけとともに見慣れない雰囲気の設定が興味を惹いた。
 「...各?口味皆有,包括?牛肉和薯蓉等,既?」
 「胃又原汁原味,同?」
 「烹?快捷」

中国語で答えるN氏。案内された席は個室で小さめの真っ赤な円形テーブルに目が止まった。
「ど?いい感じでしょ?」
「中国語・・・出来るんですね」
「出来るほどじゃないよ。簡単なものだけね。コース頼んだけど、よかったかな?」
「はい。お任せします」
10分もすると次々と出てくる料理に舌鼓を打ちながら・・・
「美味しそうに食べるね」
「だって美味しいんですもの」
「あはは。よかった。このお酒もいけるでしょ」
「ええ。飲みやすくて・・・美味しいです」
「そう、よかった。。」
「あの・・・。どうして・・・私を?」
「ん? ・・・・・前から・・・気になってたから・・・」
「前から?」
「そう・・・ずっと前から。今日のカップルの話はキッカケに過ぎない。あそこで君が客に対して小言を言ったのなら・・・誘わなかっただろうな(笑)」
「それは・・・。どうご返事したらいいのか・・・」
「返事?そんなものいらないよ。こうして着いて来てくれた事に・・・まずは満足さ。しかし・・・、僕だけ満足してたら失礼だよね(笑)」
「いえ、私もこんな美味しい料理とお酒をご馳走して頂いて満足です」
「そう。よかった。一緒に時間を過ごす以上、一緒に満足したいからね。。」
「ええ・・・。」

 あの時間は・・・あのときからN氏から個人的呼び出しはない。もちろんデートのお誘いも・・・。その後転勤で店を替わって行った。だからこそ、今更ながら何だったのだろうという思いがこのスーパーへ来るたびに思い出されるのだった。

 夕方6時携帯が鳴り、予想通りスキー帰りの道路は渋滞し遅くなるとのメール。
珠美は一人分の軽い食事を取った後、下駄箱の下段の奥にしまってあったスニーカーを引っ張り出した。ジョギングシューズは持っていないが、軽く歩く程度ならスニーカーでもいいかと。そう、珠美は朝の男の誘いでウォーキングを決行しようと決意。スニーカーを真正面に並べてから2階へ上がり、整理ダンスの中からトレーナーを取り出し、今着ているベージュのセーターを脱ぎロングスカートを床に落として、ヒヤッとした部屋の空気に下着姿の身をさらし、少し震える内腿の白さとピンクのシルクタッチパンティーを包むストッキングを脱ぎさり、黒のストレッチパンツに履き替え、淡いブルーのトレーナーをはおり、暖かい階下へ降りていった。
「あ、靴下と手袋」
そう言葉に出して2階へあがり、引き出しからソックスを出しながらカーテンをそっと開けて外を眺めた。
東南方向に見える公園の灯り。6時を過ぎればもう真っ暗。いつもならゆっくり食事して片付けてTV見て・・・。そんなのんびりした時間の流れを変えようとしている今。健康管理と運動不足解消とキッカケ・・・そんな思いを秘めながら。

「ここですよ!」
風のない冷たい空気が身体の芯に伝わるように身震いし、手袋をはめながら公園近くまでゆっくり歩いていくと、ベンチ際でストレッチをしている姿を発見。
「来ちゃいました」
「ええ。多分来てくれるだろうと思っていましたよ」
「そう?あの時点では半信半疑だったわ」
「でも、目が来たそうだった(笑)」
「目が?やっだ〜〜〜(笑)」
スポーツ精神?そんな気負いもない軽い気持ちで出かけてきた珠美。スポーツなら夜の外出もおかしくはない。そんな理由をいろいろ並べようとしている珠美自身、なにやら見えない何かが見え隠れしているのか・・・。

「いいかな?しっかりストレッチして・・・。ここをしっかり伸ばして」
公園の薄明かりの下。ぼんやり浮かぶ二人の姿。珠美の膝の辺りを触りながら腕を支えて自分流ストレッチを教える。
「そう。ちょっと痛いかな・・・って感じがいいんだよ。効いてる証拠。だんだん快感になる(笑)」
「ストレッチが快感に?」
「そうだよ。何事も準備運動が大事。いきなりでは・・・だめ・・・」
真剣に話しながら、どこか言い回しが面白くて、珠美のストレッチはおどけた仕草も入って真面目にストレッチしたとは言いがたいものだった。

「さて、行こうか。ゆっくり行くから・・・ついておいで」
「はい。お願いします」
公園東側出口から南へ向かってゆっくり歩き出した。最初は歩くことに集中してどれぐらい歩けばいいんだろう、何処まで行くのだろう、汗が出るぐらいって・・・どれぐらいかしら・・・。そんな思いが頭の中でグルグルと・・。
「話しながら歩いても疲れない速さ。それがいいんだよ」
「はい。話しながら・・・ですね」
「あはは。緊張しなくていいよ。踵からゆっくりつま先まで地面を踏みしめて・・・リラックスして。。」
そう言いながら優しく背中を撫でて歩調を合わせニッコリ微笑んで顔を覗きこんだ。その笑顔がとても印象的で珠美の心はふっと吸い込まれそうな感覚が湧き上がった。
公園を出てから20分。緩い坂を上ったり住宅地から離れて車でしか通ったことのない○○池の樹木の間を潜り抜け、時折すれ違うジョギングの人と挨拶を交わし、励ますように珠美にかける言葉にうなづきながら、首筋にもしっとり汗が滲んできた。のどが渇いたような白い息に生唾を飲み込んでハァーハァーと途切れた息が男にも伝わってきた。

「疲れた?」
「少し・・・」
「そうだね。最初から1時間は大変だよね」
「1時間?1時間も歩くの?」
「いずれはね。驚いた?慣れれば楽になるよ。心配しないで。今夜はこの先に休憩するところがあるから大丈夫。だんだん伸ばしていけばいいよ」
「でも、私一人じゃ・・・」
「一人にはしないよ。誘ったのは僕さ。ずっと・・・面倒見させていただきます(笑)」

「ここ、いい景色でしょ。ここで休もう」
スピードを早足から散歩ペースに落としながら、池を一周したところに小高い見晴台があり、丸太で作った階段を上がるとベンチが二つ。池を見下ろして座ると、丁度まわりには成長したツゲの木に囲まれて座っている姿が見えない。
「寒い?」
「今は丁度いいわ」
「どう?歩いた感じ」
「ちょっと疲れたけど・・・気持ちいいわ。来てよかった」
「そう。よかった。二度と来たくないって言われたらどうしようかと思った」
星空が綺麗だった。空気が澄み切って汗ばんだ額がすぅ〜〜っと消えていった。
「僕ね。。君の家の前を通るたびに・・・君を探してた」
「え・・・」
「うん。恥ずかしいけど・・・。告白(笑)」
「・・・」
「こんな話・・・いや?迷惑?」
「・・・。わからない。迷惑だとは思わないけど・・・驚いたわ」
「そうだろうね。僕も・・・勇気がいったよ(笑)」
「私は・・・」
「ん?」
「私は、あなたの事を何も知らない。名前すらも・・・」
「そうだね。何も知らないのに・・勝手な事を言ってる僕は・・・バカな野郎ですね」
「いえ。そんな風には思わないわ。ただ・・・どうお答えしたらいいものか・・・」
「珠美さん・・・」
ゆっくり伸ばした手が珠美の背中に回された。緊張した空気とときめきが二人の周りを包むように時が止まった
「珠美さん・・・。ずっと好きだった。。。」
見つめる目が純粋にキラキラ輝いて、今まで味わったことがない興奮に珠美は動けなかった。
「していい?」
「・・・え?」
「kiss・・・していい?」
「・・・・・。だめ・・・・・」
「・・・・・だめか・・・・」
「だめ・・・・」
「じゃー・・・。肩を抱くだけ」
そう言って珠美を力強く引き寄せて男の肩に頭を乗せた。
「僕の名前は・・・茂。幸田 茂(コウダ シゲル)。覚えてくれる?」
「幸田さん?」
「うん。出来れば・・・茂と呼んで欲しいな(笑)」
「初めからそんな・・・」
「そうだね。好きなように呼んで。。。珠美さん。。。」
肩を抱く手に力が入りもう片方の手で珠美の頬を自分に向けた。
「綺麗だね。。。君」
「あ。。。そんなこと・・・」
「頬が熱い」
「。。。。。」
「欲しい。。。唇が欲しい。。。」
「だめ。。。そんな。。。だめよ。。。」
「欲しい。。。」
幸田の程よい力が、無理押しでもなく遠慮でもなく、珠美の軽い抵抗に比例してすっぽり懐に入りながら、二つの唇は優しく重なり合った。
重なりながら軽い力と軽い抵抗がお互いの興奮に拍車をかけ、舌が絡み合ったとき珠美の精神は幸田にゆだねられたかのように力を失っていった。

「ごめんよ・・・」
「ううん・・・」
「怒ってない?」
「・・うん。。。」
「よかった。。。」
「・・・・・寒い」
「汗が引いてきたかな。もっと寄って。。」
そう言ってしっかり抱きしめながら再び唇を重ねあった。幸田の左手が珠美のトレーナーから滑り込み、温かい胸のふくらみにしっかりしがみついた。
「あん。。。いや。。。」
右手で振り解こうと思う間もなく、その手は気持ちよさそうに這い回り、潔く弾かれた抵抗の気力は本能の如く、快感の目覚めとも言えるこの出来事に、珠美自身ここまで受け入れている自分に驚きを隠せなかった。

「おいで」
「え?何処へ行くの?」
「ここでは寒いから・・・。おいで」
ベンチから立ち上がった足は心なしかよろめいて幸田に寄りかかるように丸太の階段を下りた。そこから5分も歩かない公園の片隅に集会場らしき建物がポツリと。入り口にある電球は切れていて、表のドアは鍵が閉まっているが、塀から続く裏側の勝手口のドアは鍵がかけられていなかった。
「入って」
「ここ?いいの?」
「いいよ。入って」
真っ暗な屋内。何が何処にあるのかどのような場所なのかわからないまま、上がり口であろう段差で靴を脱ぎ、どうしようかと迷いながら一歩踏み出し恐怖心も湧き上がった。それでも外の寒さからしのげたことでほっと一息ついた。
だんだん目が慣れてきて、すりガラスから外の明かりがかすかに部屋の中を照らす。幸田の手が伸びて珠美の背中を押すように奥へ促した。
「ここは?どうしてここへ?」
「・・・・・。珠美」
「え?・・・・・」
「珠美・・・好きだよ」
じっと見つめる目に恐怖を感じながら情熱的に抱きしめてくる行為に少なからず満足を抱き、周りへの意識が薄れるまま、幸田の言いなりになってしまう珠美。

「あぁ。。。いや。。。だめよそんなこと。。。」
珠美のトレーナーを剥ぎ取って薄いTシャツの上から顔をうずめ、素早くストレッチパンツを引きずり落とすと、熱く火照る内股のくぼみに指を這わせ、しっとり濡れている感触を楽しむようにスライドさせた。
シルクの生地がなめらかな指の動きにリズムを与え、拒むように身体をよじらせる姿がもだえにもとれる動きに同系していた。
「あ。。。あぁ。。。」
「気持ちいい?どう?」
「ん。。。あぁ。。。」
その声に反応してパンティーから片足だけ脱ぎさり、絨毯張りの部屋の隅に寄りかかりながら片足を持ち上げてソコの部分に顔をうずめた。
「!だめよ。いけないわ」
「じっとして!動かないで・・・」
きつく言われた言葉に驚きながら、ゆっくり這う舌の動きに支えている右足に痙攣を覚え、その気持ちよさを拒絶するだけの意思は現れなかった。
ピクピクと痙攣しながら押し殺した声で耐えている珠美。その両足をそっと抱えながら窓の明かりだけでうっすらと見える緑のジュータンに身を横たえた。
再び顔をうずめて、恥ずかしいぐらい舐めまわす幸田。多分ウォーキングで汗ばんでいるであろうソコは愛液とともにベットリ濡れてクチュクチュと音を立てていた。
舌と指の愛撫に酔いしれる自分に、この先の見えない関係をどう処理していくべきか・・・うっすらとした意識の中で考えながら、この行為を今だけの時間として割り切ろうとしている自分自身に新しい発見を覚えた。

「舐めて」
「。。。ん?」
「しゃぶって。。。僕の」
そう言いながらトレーニングパンツのヒモを解いて現れた黒々とした物体。ためらいながらそっと握ったペニスは硬直し、熱い魂のようにドクドクと心臓音が聞こえてくるようだった。
幸田の顔を見ながらゆっくり口に運んだ。舌で長さを測るように根元から先端までゆっくりつたう。先端から反対側へ回って根元まで下がる。螺旋を描きながら又先端まで顔を振りながらあがってくる。。。
「ふっ。。。いいぞ。。。気持ちいい。。。   上手だよ珠美」
その言葉にノッテ、先端をそっと口に含み吸いながら全てを包みこんで下がっていく・・・
「ウッ・・・あぁ。。。気持ちいい。。。」
「いい?」
「いいよ。。。とてもいい。。。もう一度。。。して。。。」
従うように先端を絡ませてから吸いながら上下してみる。幸田のうめく声を聞きながら、自分のテクが認められてような誇らしげな感情が湧き上がって来た。
「珠美」
「え?」
「今度は僕が・・・。窓の側に立って」
「窓?映ってしまうわ」
「大丈夫。ここまで人は来ないよ。それに裏側の窓だから塀がある」
「でも・・・」
「さぁ、立って。ここへ。 外を見るようにして」
「でも・・・・。あぁ。。。」
拒みながら言いなりに窓際へ立ち、すりガラスからかすれて見える低い塀に目をやりながら、幸田の指が後ろからベットリ濡れたソコを撫で回す動きにしたっていた。
「開いて」
「え?」
「足をもっと開いて」
「・・・こう?」
「そう・・・。それでいい」
「・・・寒いわ」
「少し我慢して・・・」
「・・・・・何をするの?」
「黙って・・・」
クチュクチュと音を立てながら、浅く深く指が出入りする。腰をよじりながら気持ちよさに耐える。腰を引かれてお尻を突き出すような格好になり、目の先は低い塀から窓のサッシへ移り、手の平で支えながら冷たさと火照りが交代に感じられた。突き出した腰の後ろから覗き込むように舐められて、喘ぐ声が大きくなり、集会場の冷たい空気が吐息にまみれて水滴となってガラス窓に雫の雨が流れた。
「入れるよ。。。」
「あぁ〜。入れて。。。早く入れて。。。」
「欲しい?」
「。。。」
「言って」
「。。。。。」
「何処に何を入れて欲しい?」
「あぁ・・・。入れて。。。」
「なにを?」
「だから・・・ソレ」
「言ってごらん。さぁ・・・」
「あなたの・・・あなたの・・・コレが欲しい」
「コレ・・・。誰のもの?」
「私のもの・・・今は私のもの。。。」
「ふ。。。よしよし。いい子だ。。。」
腰をグイッと抱えながら勢いよく差し込んだペニス。ヌルヌルと滑り込んで絡みつく愛液と子宮壁。何十年ぶりに味わう違う男の快感。
忘れかけていた女の煩悩と欲情と秘めたスリル。
幸田のソレは待ちに待った獲物を捕らえて誇らしげに食らいつく獣のように激しく攻め立てて果てた。

「君は・・・・君は十分素質がある」
「・・・・・素質?」
「そう・・・。これから君を・・・開発していきたい」
「開発?私を?」
「そう・・・。君の心も身体も・・・素晴らしい。。。」
「私は・・・」
「君は・・・僕のもの・・・」
「・・・・・」

開発・・・聞きなれない言葉に戸惑いながら、この出来事をこれっきりにしたくないと思う気持ちが、怖くもありときめきでもあり、今までにない性への感心をより一層深め始めた珠美。
知らなければそれなりに幸せだと感じていた生活から、知ってしまったために今まで以上の欲求を生み出させてしまった。幸田に恨みはないけれど・・・女として性を満悦できるなら。。。


 あれから数ヶ月。冬の冷たい風は秘め事を繰り返す生暖かな風に移り変わり、月何回かのウォーキングラブが当然のように続いていた。
それぞれの都合、それぞれの時間、それぞれの事情に合わせて携帯メールやパソコンのMJで約束を交わしながら。。。

※携帯メール
”今度飲みに出られない?食事でもいいけど”
”飲みに?私あまり飲めないけど”
”食事のあとベットの上で君を抱きたい”
”そうね。いつも公園ではね・・・”
”出られそう?”
”いつ?”
”いつでもいいよ”
”待って・・・。理由を考えるわ”
”わかった。楽しみにしてるよ”
”ええ。近いうちに”
”うん。このメール、削除しておくんだよ”
”はい。いつも通りに。。”

 家族の携帯をチェックするようなことは今までないものの、見つかることが不安な状態でいるよりも、初めから保存はしない・・・2人の秘め事は2人の胸の中に。保存しておきたいぐらい甘いメールも、リスクを考えたら残しておくわけにはいかない。絶対わかってはいけないことだから・・・。
 友だちとのおふざけメールや只のメル友のメールなら、例え見られても罪悪感なく笑って済まされる。そんなに気を使ってまで続ける秘め事・・・もう・・・抜け出せない快感に珠美は決心したように言葉を続けた。

「ねぇ、あなた」
「ん?なんだ」

21時、会社から帰宅した夫の食事の後片付け。デザートのリンゴの皮をむきながらTVを見ている背中に語り掛けた。

「今週の土曜日だけど・・・」
「ああ、土曜日どうした」
「友だちと・・・食事に行ってもいい?」
「食事?ランチか?」
「ううん、夜よ」
「夜?珍しいじゃないか夜出かけるなんて」
「ええ、だから・・・。たまにはいいかな?と思って・・・」
「誰と?」

リンゴを形よくフルーツ皿に並べてソファーの前のガラステーブルに置いた。

「誰って・・・あの・・・知ってるかな佐倉さん」
「さくら?」
「ええ、パソコン教室で友達になった」
「ふーん、知らないけど、2人で?」
「ううん、まだいるわ。他の人も一緒」
「そう。いいけど」
「そう!よかった。ちゃんと夕飯作っていくから♪」

夫がリンゴを摘んだあと、珠美も一切れ頬張って笑顔を見せる。

「嬉しそうだな〜」
「だって。前から誘われていたけど、ずっと断っていたから・・・」
「断ってた?」
「ええ。きっとダメだって言うと思って・・・」
「そんな事言わないよ。いっといで」
「ありがとう」
「今夜もウォーキング行ったのか?」
「あ・・・いいえ、今日はやめたわ。歩きすぎて足首が痛いの」
「運動不足の身体で急に歩き出すからだよ。しかしこの冬からだろ?よく続いてるな〜。すぐやめると思ったが」
「ええ、私も続くと思わなかったけど、よく一緒になるご近所の方や公園で友達になった奥さんやら、みんなに励まされて止めるに止められなくなって。。週2〜3回ぐらいはね。。」
「そうか。いい仲間が出来たな〜。僕も歩かなきゃとは思っているんだが・・・」
「え!」
「ん?そんなビックリすることか?」
「いえ、あなたがやりたいと思うと思わなかったから・・・。じゃー今度一緒に行く?ご夫婦で歩いてらっしゃる方も沢山いるわ」
「いや・・・止めとくよ。会社から帰って来てからじゃしんどい。風呂入ってビール飲んでいたほうが休まる」
「そう。疲れて帰って来て又歩くんじゃ・・・余計疲れるわよね・・・」
「ああ。その内仕事が暇になったら・・・やるかな」
「そ、そうね。一緒にね。楽しみにしてるわ」

 まさかという言葉に驚いたが、行かないことは目に見えて分かっていた。だからこそ「一緒に」と誘ってみたのも予定のうちだった。今までの珠美なら良妻賢母の印を押してもいいぐらい普通の優しい母と妻の顔しか持たない女だった。それが・・・女の自分を知ったとき、「態度」も「言葉」も「いい訳」も恐るべき巧みに操る「女」に変身出来る。それを男は「理解ある夫」と受け止められることに優越感を感じつつ、妻の喜ぶ顔に満足しているのである。

※PC・MJ
”いる?”
”いるよ”
”今いい?”
”うん、どうかした?”
”土曜日!OKよ♪”
”そうか。よかった。どうやって話を?”
”パソコン教室の友だちの名前を出したわ”
”へぇ〜。考えたね”
”滅多にウォーキング以外夜は出かけないから、あっさりOK出してくれたわ”
”うん。楽しみだ。何処へ行きたい?”
”あなたと一緒なら何処でも。。”
”何処でも・・・か・・・”
”ん?決めた方がいいの?”
”行きたいところがあったら決めてもいいよ”
”ううん、何処へ行ったらいいか分からないわ”
”わかった・・・考えておくよ。僕に任せるね?”
”ええ。楽しみにしてるわ♪”
”わかった。時間は?何時ごろから?”
”夕飯の準備したいから・・・6時ごろでいい?”
”いいよ。6時ね。待ち合わせ場所は又知らせるよ”
”はい。待ってます”
”じゃ”
”はい。又。。。”

 土曜日まで4日・・・長いわ・・・。夫の気が変わるのではないか、子供の用事が出来るのではないか、何か邪魔が入るのではないか・・・そんな予期しない不安を抱きながら、土曜の夜を待ち焦がれていた。
 金曜の夜7時半・・・。
「前の日だからどうしようかと思ったけど、これはこれで・・・(笑)」
「うん、今夜は今夜、明日は明日の楽しみだからね。。」
「今夜は・・・どのコース?」
「・・・・・いわれた通り・・・準備してきた?」
「。。。ええ。。。」
「よし。 じゃー行こう。ついておいで」

 春の宵・・・夜の空気はひんやりするが、歩いていて丁度いいくらいの気温。幸田がささやいた「準備」とは・・・・・。
住宅街を30分程南へ歩き続けると、小高い森林があり散歩コースにもなっている整備された公園と、その奥にまだこれから開拓される予定の雑草林が残っている。ここは明るいうちならたまに犬を連れて人も通るが、夜になれば灯りもなく滅多に踏み入らない場所であった。

「ここで?」
「そう。ここで。誰も来ないから大丈夫だよ」
「そう・・・。静かね・・・」
「うん」
「ドキドキしてきたわ」
「じゃー・・・。タオル出して」
「はい」

 用意してきたタオルで珠美を目隠しすると、一瞬ブルッと身体が震えて期待にも似た心の動揺で珠美の気持ちを高ぶらせた。

「いい子だ。。。」
「・・・・・」
「Tシャツの下は・・・よし。。。ノーブラにしてきたね。。。。いい子だよ、珠美」

 そう言いながら軽く唇にキスをして、足元を気遣いながらゆっくり歩かせた。幸田に手をかれながら止まった地点で大きく深呼吸する珠美。

「大丈夫。誰も来ないよ・・・」

 準備させたもう一つは腰紐。両腕を縛って手頃な枝にぶら下がるように高く上げさせくくりつけた。Tシャツから腰の線が現れて小刻みに往復する息遣いが、狼の如く獲物を狙う目に幸田を変身させていくのであった。

「怖いか」
「ええ、少し・・・」
「少し?これじゃ物足らなかったかな?」
「え?物足らないなんてそんな・・・」

 思ったより冷静な珠美の言葉に、幸田は意を決したようにTシャツを乱暴に捲り上げて白い乳房を露出させた。
ゆっくりと乳首に舌を這わせ、螺旋を描くように乳輪を舐め回し左手で右の乳首を摘み右手でストレッチパンツを下ろしていく。
膝までズボンが下がったとき片足を抜き取らせ、唇と舌先で腰のラインからヘソまで這わせながら指はショーツの上から湿り気を感じていた。

「あ。。。」
「開いて・・・足をもっと開いて・・・」
「あん。。。くすぐったい。。。」
「濡れてる。。。」
「あ。あ〜。。」

 ショーツの脇から指を入れるとすっかりその気になった花弁が熱く火照りながら、ヌメヌメとした粘りのある蜜を溢れさせながらその指の動きを待ち構えていた。
 ゆっくりショーツを下ろす。腿に絡まりながらクルクルとねじれて、膝まで下ろしたとき珠美は自ら片足を上げて外そうとした。
「だめ。僕が言うまでこのままでいなさい」
「え?このまま?」
「そう。ショーツを半分下ろした姿。。。色っぽいよ。このまま眺めていたい。。。」
「何も見えないから・・・。どこ見てるの?」
「全てだよ。君の全て。。。」
「暗いから見えないでしょ?」
「ううん、見える。ほら・・・」

 目隠しをされたタオルの上に感じるほのかな明かり。

「なに?何の灯り?」
「ペンライト」
「ペンライト・・・。持ってきたの?」
「ああ。珠美の唇もおっぱいも茂みも・・・スポットライトのようによく見えるよ。。」
「いやん。。。」
「お尻・・・後ろへ突き出して」
「え?どうして?」
「言うこと聞いて」
「・・・・・こう?」
「・・・・・いい具合だ・・・。濡れた花弁がキラキラしてる。。。」
「手が・・・痺れてきたわ」
「ショーツを脱ごう。片足上げて」
「手が・・・」
「片足脱いで」
「手が・・・」
「もう少しだから我慢して」
「・・・・・」
「待ってて」
「え?何?何処へ行くの?」
「いいから黙って待ってて」

 幸田は辺りを見渡して人気を感じないことを確認した後、自分の下半身を脱ぎ捨てた。そして珠美の背後に回りペンライトで花弁を照らした後、顔を埋めるようにして舐め始めた。

「ああぁ〜。。。ああ。。いや。。。。」
「。。。。。おいしい。。。。。」
「あん。。。ぃゃ。。。誰かに見られたら。。。」
「来ない。。。誰も来ないよ。。。ん。。。んん。。。」

 吊るされながら悶える珠美の腰を掴み、舐めながら腿の内側を指の腹で刺激しながら性感を高めていく。舌は花弁の全てを征服するように舐め回し、右手の中指が蜜穴に差し込まれたとき珠美の腰は踏ん張る力をなくしてしまった。
 目隠しを取り腰紐を外して痛がっていたその手を優しく撫でてキスをし、抱き寄せて熱い吐息と吸い寄せた舌先。何度も目詰めあったあと、膝まづいて幸田のソレに手を誘導した。珠美を舐めることに夢中になって、少し萎え始めた肉根は白くしなやかな手の平の中で再び脈打ち始めた。
 珠美は即されずともお腹が空いていた子猫のように肉根にむしゃぶりついた。ペンライトの灯りが頭の上からこぼれてくる。しゃぶっている表情が見えるように珠美のおでこを上向にさせ、纏わり付いていた髪を耳にかけた。

「うまいか」
「うん。。。」
「もっと深く・・・」
「うん。。。」
「ああ。。。気持ちいい。。。」
「。。。うん。。。」

 口から離さず頷く珠美。自分を絶頂に連れて行ってくれる人を、自分も絶頂にしてあげたい・・・。そんなけなげさが幸田の気持ちをより一層珠美に想いを募らせていった。

「その木に捕まって」
「後ろ?」
「そう」

 数ある中の高木の一本に捕まらせて、背後から指を挿入して濡れ具合を確かめる。グチュグチュと音を立てて十分準備は出来ていた。それどころか、1〜2回は既にイッテいるのであろう。腿に愛液が流れてつたっているのが灯りに照らされ、待ちわびる花弁から女の香りが漂っていた。

「入れて欲しいか」
「ええ。。」
「言葉で言って」
「。。。欲しい」
「もっとはっきり」
「入れて。。。欲しい」
「コレが欲しいか」
「ええ、私の中にコレを入れて欲しい」

 ニヤリと笑って腰の下に手を回して引き寄せたあと、背中を押さえてエビゾリ状態にしたあと、右手で肉根を支えて蜜が滴る的へゆっくり挿入を開始した。

「ああぁぁ。。。ぁ。。。ん。。」
「う・・・う。。。うぅ。。はぁ〜。。」

 ピッタリ密着した肉根と蜜壁は互いの欲望を一体にし、闇夜の木々のざわめきと共に激しく擦りあいながら、時折聞こえる犬の遠吠えと虫の音を耳にし、ゆすられる木の枝がザワザワと音を立て、押し付ける激しさを木々の魂も恥らうかのようにシーンと2人を見入っているようだった。
 何度も声にならない声を発し、捕まっていた手が押し突かれる勢いに負けてしがみつく格好になり、そのうち枯れ葉をシーツのように仕立てて手と膝を置き地面に四つんばいになって獣の如く空を見上げて嗚咽を漏らしていた。そしてドロドロと零れ落ちる愛液と交じり合った白い液体は、枯葉の上にネットリと浮き上がって見えた。

 帰り道、ウォーキングというより余韻を楽しむ散歩のようなペースになっていた。ポケットに入れてあったテッシュはすっかり使い果たして、その汚れたテッシュを途中の公園のゴミ箱に投げ入れながら、脱いでいたTシャツやズボンに付いた細かな枯葉を払い落としながら・・・・・・

「今夜も興奮したよ」
「私も。。。」
「明日は・・・もっとね」
「ええ、明日も。。。」
「疲れてない?」
「大丈夫よ」
「遅くなっちゃまずいから・・・」
「ええ・・・急がなきゃ・・・」
「珠美」
「はい」
「明日・・・・・明日だけど・・・」
「え?なに?」
「スカート・・・はいてきてくれる?」
「スカート?ええ、そのつもりだったわ」
「そのつもり?」
「だって、いつもウォーキングはズボンだし・・・」
「そうか。そうだね。スカートの珠美を見たことないし・・・それに・・・」
「それに?」
「いいかな?聞いてくれるかな?」
「なに?」
「今夜、ノーブラだったろ。だから・・・明日は下も・・・なしで来て欲しい」
「!下着を付けないで?」
「そう・・・。駄目?」
「・・・・・そんなこと経験ないから・・・」
「だから・・・経験してみないか?どんな気持ちになるか」
「・・・・・う・・・ん・・・」
「嫌なら・・・いいよ」
「出かける前に・・・決める」
「わかった。無理しなくていいよ」
「ええ・・・」
「明日、6時に地下鉄○○駅の3番出口付近ね」
「はい、3番ね」
「飲むと思うから、車は置いていく」
「ええ、わかりました」

 そこから5分、急ぎ足でたどり着き玄関を開けた。

「遅かったじゃないか。何処まで行ってたんだ」

いつもなら帰ってシャワーを浴びた後ほどに帰ってくる夫だが、今夜は時間が・・・

「あ、ごめんなさい。おしゃべりしながら歩いてたら・・・」
「誰と」
「え?友達になった奥さんよ。えっと・・・山田さん。あの子が中学のとき同じクラスだった山田君のお母さん」
「ふーん。何の話だか知らないが、いつもこんな時間じゃないだろ?」
「そうね、いつもはもっと早い時間に・・・。ごめんなさい心配かけて・・・」
「携帯持って行ってないのか」
「え?かけたの?」
「ああ」
「気が付かなかったわ・・・」
「持ってるのか。だったら持ってる意味がないじゃないか」
「そうね・・・。すみません」
「もういいよ。風呂入るんだろ?」
「ええ。でも、その前に食事・・・」
「いいよ。入れ。汗かいてるんだろ」
「はい・・・」

 変なことは思っていないだろうが、今度から時間を考えて行かなきゃ・・・。明日も出かけるんだからこれ以上機嫌を悪くさせたら大変なことになる。何とか取り作らなければ・・・。そう思いながら着替えとパジャマを持って洗面所のカゴに置き、汗ばんだTシャツを脱いでズボンを脱いでいるとき・・・

「珠美」
「は、はい」

不意にかけられた言葉。いつの間にか後ろに立っている夫の姿にビクッとした。何を言わんとするのか身構えていると、何と夫の手が背中からまわされて胸をつかまれた。

「な、なにをするの」
「何って・・・。触っちゃ駄目なのか」
「だって・・・いきなり・・・」
「冗談だよ(笑)しっかり汗流してこいよ。ビール飲んでるからな」

 ブラを付けていなかった事には気づいていないのか関心がなかったのか・・・。どちらにしても追求されなくてよかった。それより・・・あの雰囲気では今夜求めてくるかも・・・。嫌、今夜は嫌。あの人の想いが身体に染み付いているし、明日も抱かれるのよ。だから今夜は嫌。何とかして避けなければ・・・。

 湯上りの香りを漂わせながら夫の横をすり抜けるとき、視線を感じたが気が付かない振りをした。食事も準備してあったものを単純に並べて、目を合わさないでいられる距離を保っていた。会話は普通にするのだが、珠美の返答は気の入らないものだった。その避けている雰囲気に気付いているのかどうか定かではないが、食後の態度に夫の態度や言葉掛で、やはりその気配は感じられた。しかし珠美はわざとキッチンに立ち鍋や茶碗の音を立て、片付けが終らない振りをして時間をかせいでた。

「まだ寝ないのか」
「ええ、ここまだ片付けないと」
「そんなこと明日でいいじゃないか」
「え・・・。でも今やっておかないとなかなか・・・」
「先に寝るぞ」
「ええ。お疲れでしょ?おやすみなさい」
「おまえも早く来いよ・・・」
「・・・・・。おやすみなさい」
「・・・・・」

 30分・・・キッチンにいた。2階の夫が早く寝てしまうよう願いながら・・・。11時過ぎ、そろそろいいかな・・・と思う頃、2階へ上がった。子供部屋の明かりがドアの隙間から感じられた。何故かほっとした。
 そっと寝室のドアを開けると・・・

「やっと来たか」
「あら、起きてたの?」
「寝てたらよかったと思ったのか」
「・・・・・。お疲れのようだったから・・・」
「来いよ」
「・・・・・」
「どうした」
「あの子がまだ起きてます」
「聞こえやしないだろ」
「・・・・・気になるし・・・。それに私・・・下腹が痛くて・・・」
「どうした」
「このごろ生理が不順で・・・。お腹がおかしいのよ・・・」
「医者には?」
「行こうかどうか・・・迷ってるところ」
「そうか・・・。調子悪いんじゃしょうがないな・・・」
「すみません」
「ま、早く治して来いよ。・・・・・寝るぞ」
「はい。おやすみなさい・・・」

 よかった・・・。信じてくれた・・・。これでしばらく・・・夫とはしなくて済む・・・。
早く逢いたい・・・茂さんに。。。


※携帯メール
”今家を出る。地下鉄3番で待ってるよ”
”はい、私もそろそろ出ます。待っててね”

 仕事が休みの夫はソファーで雑誌に目を通していた。キッチンで夕飯の準備をしたのち、着替えながら幸田の望みを聞くべきかどうか考えていた。”下着を付けずに。。。” 鏡を見ながら白地に細かな花柄のワンピースをたくし上げてみた。ストッキングの下は・・・何も付けられていない。ブラジャーはワンピースのシルエットが崩れるため付けている。ショーツなら・・・外見ではわからないだろう。そう、望みどおり下着は付けていない・・・。

「じゃーあなた。行って来ます」
「ん、今からか。何処まで?」
「地下鉄まで」
「歩いていくのか」
「15分だから」
「送っていこうか」
「え?いいわよそんな・・・」
「そうか。気を付けていけよ」
「はい。キッチンのテーブルにセッティングしてありますから。あと、鍋のものは暖めて・・・」
「ん、わかった」
「行って来ます」

 ドキドキだった。しないことはわかっていても、ひょっとしたらお尻を触られるんじゃないかと・・・。ショーツの手触りがなかったら変に思うんじゃないかと・・・。そんないらぬ心配までする自分がおかしかった。

 5時40分、玄関を出るとワンピースの裾からスゥ〜と風が入ってきた。これから幸田との秘密のデート。今までもいろんな刺激を与えてくれた幸田だが・・・今夜はどんな初体験が出来るのか・・・。
 歩きながらストッキングだけのアソコが妙な感覚でこすれ合い、強い風が吹かないか、駅の階段で下から覗かれないか・・・。膝寸のワンピースが引き起こすアバンチュールに予想も付かない想像しきれないドラマが始まること・・・珠美の心は時空を彷徨っていた。。。   

       

 地下鉄3番出入り口。優しい笑顔が珠美を迎えた。まだ家から近いし知り合いに会う恐れもあるので、目で合図しながら少し後ろにさがって跡を追った。
 ホームでは珠美はショルダーバックを肩からかけず、後ろに手を組んでお尻に当てるようにぶら下げていた。並んでいる人達の目が気になって両足にも力が入っていた。その緊張感が人の目に変に映っているのかなんなのか、時々自分を見る視線が気になって冷汗をかく思いだった。
 それよりも・・・両足の緊張がアソコにも伝わっているのか、しっとり汗ばんでいることが自分でもわかる。汗なのか・・・それとも・・・。素肌に触れているストッキングの摩擦がサラサラな感覚ではなくピッタリくっついている感覚なのだ。
 電車が滑り込んできた。夕暮れ時の車内は開いている席もなく、バックは肩にかけて、揺れに負けないように肩幅に足を開いて踏ん張っていた。誰も知らないワンピース中。それなのに羞恥心から顔が赤らんできて人と目を合わす事も出来なくて、じっと目の前の背中を見詰めながらアソコの微妙な変化を感じ取りながら黙って思いに耽っていた。
 珠美の後ろにいる茂るの指がかすかにヒップの辺りを探っている。ショーツのラインがないか確かめるように。そして、履いていないことを確認すると、ゆっくり小さく撫でてポンポンとOKの合図を出した。アソコは熱く火照ってストッキングが濡れている感覚を感じながら。。
 人の波に押されながら故意に移動して二人はドアを背にして車内に向いている格好になっている。しばらくすると幸田の右手が動き出した。右側にいる珠美のお尻に手を伸ばし少しずつ裾をたくし上げていく。前に立つ人も後ろ向きなので、手の動きを察することはないが、珠美の右にいる20代と思われる女性はこちら側を向いている。だから、無闇に顔の表情は変えられない。吐息も漏らせない。普通の顔をして普通に立っていなければ・・・。
 そうは思っても、その指がストッキングの腿を伝って上がってくる感触にじっとしていることが辛くて、咳払いをしながら女性の方を見た。その女性は珠美と真向かいになった事を避けるように身体をよじりながら後ろに向いた。これで珠美の表情を見られることはなく気持ちよさと恥じらいで顔が赤らんでくることをドキドキしながら楽しんでいるようにじっとしていた。
 その指は股間の割れ目に届いていた。うつろな目をしながら幸田をチラッと見た。幸田は顔の向きを変えないまま一瞬視線だけ向けて他所へそらした。しかし指はゆっくり優しく割れ目をなぞっている。完全に熟した木の実のように瑞々しく指を濡らしながらゆっくりと。。。

「下りるよ」
小さく呟いて、お尻を軽く押しながらドアに向かった。人の波は2人を隠すように流れ、二人の行動を怪しむような目はどこにもないことで、肩を並べて堂々と秘密のデートを開始した。
 街の灯りがまばゆくて、歩く人たちの楽しげな笑いやおしゃべりが自分も陽気になる雰囲気に溶け込んで、開放感から大胆になっていく想いで自然に顔がほころんできた。

「何処へ?」
「秘密クラブ」
「秘密?なに?それ」
「冗談(笑)」
「なによ〜。気になるわ。どういうこと?」
「珠美。今夜は思い出の楽しい時間にするために。。僕についてきてくれるよね?」
「・・・ええ。そのつもりだけど・・・」
「僕を信じて。。君を楽しませるためだから。。普通じゃ経験できないことを・・・させてあげる。。。」
「普通じゃないこと?経験?・・・怖いわ」
「だから心配しないで。僕がいつも一緒だよ」  
「何処へ行くの?」
「珠美。ちょっとデパートへ入ろう」
「買い物?」
「いや・・・」

 煌びやかな照明やウィンドーの横をすり抜けて1階東側奥の『化粧室』そばまで来た時
「珠美。これ・・・」
「え?なに?」
「この中に入っているものを・・・化粧室で身に付けておいで」
「??」
「ずっと濡れてるんだろ?」
「ええ。。。」
「ストッキングの中から・・・。これ・・・入れておいで」
「入れる?どこへ?」
「アソコへ」
「!・・・何を入れるの??」
「見ればわかるよ」
「だって・・・・・」
「いいから。入れておいで」
「・・・・・」
「いや?言うこと聞けない?」
「・・・・・」
「嫌ならやめておこう・・・」
「・・・。だってそんな・・・」
「いいよ。やめようね。・・・さて、御飯食べに行こうか」
「・・・・」
「どうした?もういいよ。考えなくてもいいよ。。」
「・・・・・。やってみるわ」
「・・・・・。無理にやることないよ」
「貸して。入れてくる」
 
 何を渡されたのか想像したものの、実際に見たこともないし、入れることでどうなるのか不安だったのですぐには承知しにくかった。しかし週刊誌やビデオで見た限りでは『気持ちいいもの』という認識はあったので意を決して幸田の手から奪うようにして化粧室へ入っていった。
 3つのドア、一番奥の洋式に入りバックをフックにかけ、渡された小さな紙袋を広げるともう一つ小さなビニール袋が。そのブルーのビニール袋の口を覗くと長さ5〜6cm太さ直径1.5〜2cm程のピンクで先が丸い棒状のモノが目に止まった。”アレだわ・・・ピンクローター”初めて見たそれをそっとつまみ出すとその片方の端には7〜8cmのコードが繋がりコードの先には探知機?のような黒い小さなボックスが・・。”これをココへ・・・”じっと見つめているとドアの外側で足音。もちろん鍵が閉めてあるので開けられることはないが、思わず紙袋に押し込んでドアノブを見つめて苦笑した。足音が別のドアーに消えたときもう一度ピンクのものを取り出して、いよいよワンピースの裾を捲り上げて素肌に吸い付いているストッキングを下ろしながら右手に持ってるローターの感触を指で確かめ、濡れている花弁に添わせなから、ゆっくりそっと挿入していった。。。

「どんな感じ?」
「どんなって・・・タンポン入れてる感じ(笑)」
「タンポンは感じないだろ?それに動かないし・・・」
「ええ、うごか・・・」
そこまで言いかけたとき、突然下半身に衝撃が走った。
「あ!」
「。。。どうした?」
「だ、だめ・・・駄目よ!」
「大きな声出さないで。みんなが見るよ」
「あ。。。だって。。。あぁ。。。だ、だめ。。。」

幸田の上着のポケットに入れられた手。そこには”リモコン”が握られていてスイッチが入れられたのだった。
「どんな気持ち?」
「あ。。。足が震える・・・」
「ふふ。顔が宙を舞ってる(笑)」
「笑わないで。足が震えて・・・歩けないわ」
「気持ちをしっかり持つんだよ。それで身体だけは感じていて。。」
「そんな難しいこと言わないで。。もうぅ・・・だめ・・・」
「イッテしまいそう?」
「うん。。。」
「いいよ。まず一回目、イッテおこう」
「あぁ。。。」

そこは化粧室から出てきたばかりの階段横フロアーだった。10mも歩かないうちに、初めてのローターの動きに自分の身体のコントロールできず、歩きつかれて壁にもたれる女がいるような光景で甘い溜息をつきながらイカセテもらってスイッチは切られた。

「よかった?」
「。。。。。」
「放心してる?ほんとに・・・初めてなんだね。。可愛い珠美。。。」
「どうしよう・・・」
「何が?」
「このまま入れておくの?」
「そう。そのままで。。」

壁から離れて1〜2歩あるきかけたとき、あの感触が蜜壁に密着してずっと余韻を楽しむように意識はソコに集中していた。
街の灯りがキラキラと輝き、行きかう人々のささやきや笑い、その賑やかさの一部分に溶け込んでいる今。自分が主婦であることも家族がいることも全く忘れてしまった珠美。幸田の優しい眼差しと会話の心地よさとは別に、わからない目的地への期待と不安。不安ながらも今夜中に家に戻れば「食事会」と・・・・・

「ここだよ」
一人でアレコレ考えているうちに大通りから一筋入った目立たないビルの表。地下へ繋がる階段は足元を照らすだけのぼんやりとした灯りで誘導していた。
「入るよ」
「ここは・・・」
「軽く飲みながら食事も出来るよ」
「知ってるお店?」
「うん。だから大丈夫。入っても安心だよ・・・」
「安心って?」
「ぼったくられないってこと(笑)」
わかったようなわからないような説明に納得して、そっと押された背中の勢いで一段ずつ地下へと向かっていった。

下りきったところで、突き当たった壁に開いた小窓
「会員カードはお持ちですか?」
低い声で応対する男。幸田はいつの間にか手にしていた銀色に光るカードを小窓の男に見せた。
「ようこそ 【cheerfulな館】へ。。。」
すると気が着かなかった右手の壁がスライドして新たなドアーが現れた。
その演出に驚きながらほとんど見えないドアーの中へ・・・

「いらっしゃいませ〜♪」
「よ!久しぶり、ママ」
「あら!コウちゃん♪ アレからどうしてた〜?・・・あら・・・お連れ様。。。いらっしゃい。。。」
「こんばんは・・・」

 大きく胸が開いた黒のロングドレス。席を案内する背中は少し脂肪が食い込んでブラジャーのラインがわかるほどピッタリした生地で、センターバックから腿の半分ほどまで入ったスリット。生々しい太股をクネクネと擦らせながら歩いて行く。
 振られるヒップを目にしつつ奥から2席目、天上のスポットライトが真っ赤なソファーを浮かび上がらせた指定席。フロアーの真ん中にダンスフロアーが儲けられてあり、二組の男女がゆったりと肩を揺らしている。そして天上にぶら下がるスポットライトとミラーボールが縦横微塵に辺りを見回しているように光を散りばめていた。

「お飲み物は?」
「水割りと・・・ワイン飲む?」
「ええ」
「じゃー、赤をグラスで」

「あの・・・」
「ん?」
「アレ・・・まだそのまま・・・」
「うん。そのままで。痛い?」
「いいえ、そんなことは・・・」
「じゃー。。。試してみようかな。。」
「え?」

幸田の右手がポケットに忍び込んだ途端・・・
「あ!・・・イヤ・・・」
「ふふ。声だしちゃまずいよ(笑)」
「で、でも・・・あ。。。ダメです。止めて。。。」

「お待たせしました。水割りとワイン。 これ、サービスのお摘みですからどうぞ〜」
「ん、ありがと」
「彼女・・・可愛い人ね。コウさんのお好み?」
「あはは。僕は好み以外の人とは付き合わないよ」
「ですよね。失礼しました。女の子は呼ばなくてもいいかしら?」
「ああ。いらない」
「必要ならいつでも・・・。いい男も・・・いますし・・・」

ポケットの中の右手が微妙に動くたびに、珠美の表情も簿妙に変化してくる・・・。

「最近来てる?」
「どなたかしら?」
「DrとかRさんとか」
「ええ・・・定期的に・・・今も」
「今来てるの?どっち?」
「はいDr様が。奥のお部屋に・・・」
「そう・・・奥に」
「ご案内しましょうか」
「今すぐは・・・。あとからね。今夜ショータイムはあるの?」
「ございます。あと・・・10分ほどお待ちください」

丁寧に頭を下げてさがる後姿。きつめの香水と化粧の残り香を漂わせて、優雅な腰の振りを見せながらフロアー反対側の暗い客席へ吸い込まれていった。

「。。。。。」
「どうした?」
「だって・・・。スイッチが入ったり切れたり・・・」
「あはは。そう。君がどんな反応を示すか・・・楽しんでいた。。可愛いよ。。。」
「いじわる。。。」
「ショーが始まるまで踊ろうか」
「踊る?私踊れないわ」
「動く方へ着いてくればいいんだよ。さ。。」

 グラスの半分ほどクイッと呷ると、珠美のお尻を突いて立たせ、そのお尻を押しながらフロアーへ進んでいった。
先に踊っている二組の男が慣れない仕草の珠美を横目で値踏みしながら幸田の顔を見る。そして幸田も二人の女の全身を見回したあと、珠美を抱きかかえるように引き寄せた。お互い言葉は交わさないが連れている女を見られることは、ここでは普通になっているようだ。
 ゆっくりとしたジャズの調べ。揺れる体は子守唄を聞いているように落ち着いていた。幸田の右手が腰から離れたと思ったら・・・スイッチが入れられた。

「あ。。。こんな所で。。。」
「そのまま。。。踊りながら気持ちよくなって。。。」
「あぁ。。。足が。。。立っていられない。。。」
「もたれていいよ。しっかり支えててあげるから。。。感じなさい。。。」

 アノ中で細かく振動するローター。ステップするごとに右に左に壁を這う。。ピッタリ密着しているストッキングが身体の火照りと共に生暖かく、濡れた感触がたまらなく興奮を誘っていた。ジャズを聞くどころではない。幸田のステップについて行く足も定まらない。そんな不安定な姿勢の珠美を見つめる男たち・・・。わかっているのだろう・・・。その目は一直線にソコを見つめながら幸田にもたれる珠美の表情を伺って楽しんでいた。

゜☆.。.:*・゜☆ショータイムです゜☆.。.:*・゜☆

マイクを持ったボーイが告げると席を立っていた客がサッと元に戻り、これから展開されるフロアーを凝視していた。

「大丈夫?」
「ずっとアソコが。。。」
「今しばらくスイッチは入れないからね。ひとやすみしよう。。。」
「今から・・・何が始まるの?」
「珠美が・・・初めて見るもの」
「初めて?」
「そう・・・。よく見ててごらん」

 真っ暗なフロアーが一瞬にして燃え上がったように真っ赤に染められた。
そこに浮かび上がった一人の女性。凝視したその姿は”女豹”のように鞭を持ち、素肌を包むコスチュームは噂に聞いたことがある”Sの女王”
 これから始まるショーでどんな光景を目にするのか・・・。そして、ここにいることの意味は。珠美の行く先は・・・。


「わたくしの名はジュエリー。名の如く輝きを演出して下さるのは・・・お客様。。そして・・・ジュエリーを身に付けて喜んでくださるのも・・・お客様。。今宵・・・この時間を惜しみなく楽しんでいただくために・・・わたくしと交わって下さる優しいお人は・・・Drミナミ!。知る人ぞ知る○○大学病院のお医者様でございます。拍手でお迎えくださいませ。。。」

 暗闇から湧き上がる拍手。いつからどれだけのお客が集まっているのだろうと驚くほどの歓声と拍手が上がった。
 現れた”Drミナミ”山高帽のようなシルクハットに真っ黒なサテンのマントを羽織って仰々しく現れた。幾分照れた仕草だが、その歩き方は堂々としていて、本当に”M”なのかどうか見物だ。しかし、珠美には生まれて初めて観る光景に唖然としてポカンと口を開けている状態だった。

 ファンファーレのようなBGMのあと、物静かな・・・それでいて奇妙な弦楽器の擦れるような音と、低い打楽器の響きが足元から湧き上がるように押し寄せている。
「Drミナミ。わたくしを愛しているか」
「はい」
「声が小さい!」
「心から愛しております。ジュエリー様」
「ならば・・・膝まづいてこうべを垂れよ」
「はい。ジュエリー様」

 そう言うと、右手で一度マントを背中に払いシルクハットを静かに床に置く。白く浮き出た素肌の肩を足元に向けたのち、低く頭を下げながらジュエリーのつま先へ口づけをした。
 ジュエリーの履いているかかとの高い金色のブーツのつま先が、Drミナミの額を持ち上げながらささやいた。

「Dr・・・相変わらず女を餌食にしているのか・・・」
「餌食などと、滅相もない」
「いい訳は許さない! 医者の権限をいいことに、女を弄んでいるのであろう!」
「いいえ、ジュエリー様。そのようなことは・・・」
「ええい!口答えは許さぬぞ! マントを脱げ!!」
「はい・・・」

 現れた上半身は色白に似つかわしくないほど逞しく、厚い胸と二の腕の筋肉がジュエリーの目を輝かせた。
下半身は舞台用の衣装を借りたのだろうか・・・。ゆったりしたスタイルでウエストがゴムのベルトになっているように見える。それは脱ぐ事を想定しているのだろうか。

「わたくしを愛していると言うならば・・・その肉体はわたくしのもの。わたくしの喜びはDrの喜びにもなるのですよね」
「そのとおりでございます。この身体、ご自由にして下さいませ」
「・・・・・Drミナミ。 答えなさい」
「はい。なんなりと・・・」
「患者の中で手を出した事は?」
「ありません」
「嘘おっしゃい! 嘘をつくと・・・こうするわ!」

 金色のブーツがDrの左肩を突き、後ろへ仰け反らして腰へ跨いだ。そして尖ったかかとを左の乳首に押し当てた。

「嘘ではありません。決して患者には・・・あぅ〜・・・」
「正直に言わないと・・・。どう?女の患者を見ながら・・・何を考えてる?」
「それは・・・」
「それは?」
「それは・・・・・・」

 乳首からかかとを離すと、手に持っていた鞭を床に叩き下ろして鋭い音を立て上げた。そして足元へ振り向きざまに鞭を振り上げ、ふくらはぎに乾いた音と共に鳴り響いた。

「あぁ〜〜!」
「痛いのか!」
「いいえ。光栄です。もっと叩いてください・・・」
「言わなきゃ叩かない! その患者のいろんなところを触診するのだろ?何を考えた?」
「いい女なら、もっと触りたいと・・・」
「触るだけでいいのか? やりたいと思わないのか?」
「しかし・・・」
「しかしではな〜〜い! どんな事をしたいと思う?それとも・・・したのだろ?言うのだ!」

 再び鞭が腿へと振り下ろされた。

「キャ!」と声を上げた珠美の肩を寄せながら・・・
「君にはあんな痛そうなことはしないから・・・大丈夫だよ。。」
「え?どういう意味?」
「あとで。。。楽しみにしていなさい。。。」

「Dr・・・下半身を出しなさい」
「粗末な物でございますから」
「言うことが聞けぬ?さっさと脱ぎなさい!」

 床を叩く鞭が、静まり返った会場に高く響く。低いリズムに合わせて何処からか客席でうめき声が聞こえてくる。ボックス席の中でも何かが始まっているのだろう・・・。女の細か息遣いや男の荒い息遣いが漏れてくる。
 ステージの生贄は観客が見据える中で堂々と繰り広げられていた。ズボンだけ剥ぎ取って現れた派手なブリーフ。ソレは怯えているのか期待しているのか、金色のブーツを眺めるように浮き出して鎮まり、それでいて飛び掛りそうなシルエットで顔色を伺っている。

「Drミナミ。その患者にした事を言いなさい」
「なにも・・・」
「言え!」

Drの肩を押し下げ無理やり仰向けにさせ、ブーツのつま先を右の腿の内側へ乗せた。

「痛いか」
「いいえ・・・」
「これでもか!」

 つま先からヒールに置き換えて強めに踏み締めた。Drの顔が少し歪んだときジュエリーは笑った。

「まだまだ正直になれないようだわね。痛いのか快感なのか・・・。試してあげるわ。。」

 そのブーツの先を股間に押し当てて鞭の先で腹の辺りを撫でながら、時折床を叩く乾いた鞭の音を鳴り響かせた。

「気持ちいい?」
「・・・・・」
「おっしゃい!」
「はい、ジュエリー様。快感です」
「患者に・・・何をした・・・」
「触りました・・・」
「何処を」
「胸を」
「どのように」
「ゆっくり優しく・・・撫で回すように・・・」
「それから?」
「それから・・・スカートの中に手を・・・」
「それから?」
「ショーツの上から触りました」
「・・・・・このようにか・・・・・」

 ジュエリーはDrのブリーフの上でブーツを滑らせた。形を成してきたソレは踏まれている快感と辱めで盛り上がり、時折ヒールにひっかっかって左右に揺さぶられていた。

「珠美」
驚いた顔で凝視している珠美にそっと話しかけた。
「珠美、大丈夫?」
「・・・ええ・・・。ドキドキしちゃって・・・」
「そう。気分は悪くない?」
「いいえ」
「なら良かった」
「これから・・・どうなるの?」
「二人の世界が始まるのさ」
「二人の?」
「珠美。場所を変わろう」
「え?場所?」
「珠美、ローター入れたままだったね。出してごらん」
「ここで?」
「暗いし誰も見てないよ」
「でも・・・」
「ほら・・・」
「あ。。。いや。。。」

珠美の股にそっと手を差し伸べて優しく撫でながら濡れた花びらへ指を侵入させていった。

「あ。。。ん。。。」
「こんなに濡れてる。。。」
「恥ずかしいわ。。」

そっと引き出したローターはネットリとした愛液にまみれツルリと零れ落ちそうになりながら、テーブルに備えてあったナフキンで包んで軽くふき取り上着のポケットへひそめた。

「おいで・・・」

 ステージではDrの足に鞭が打たれ、軽い悲鳴と快感のよがり声が響いていた。ジュエリーの足元に哀願し、責められる快感に浸りながらライトアップのきらめきが観客の興奮を掻き立てていた。

「何処へ行くの?」
「暗いから足元に気を付けて」
「奥に・・・何かあるの?」
「すぐわかるよ。。」

「どの部屋をご希望でしょうか」
 壁面の飾りだなの蝋燭の明かりが、一人の男性シルエットを浮かび上がらせた。

「”こだまの間”を」
「かしこまりました。どうぞ・・・」

 訳もわからず通された”こだまの間”とは・・・。
 両側の壁は人一人通れるぐらいの迷路になっていて、3つの分かれ道のし切りに色の違う蝋燭の揺らめき。その中の一番右側。淡い緑色に金色の蝶を模ったプレートが目に入った”こだまの間”。案内人がそっとドアを開けて頭を下げた。

「お入り」
「なに?」
「楽しもう。。。」
「え?」
「怖がらないで。ずっと側にいるから。。」
「なに?」
「目隠し・・・するよ・・・」
「え?かくれんぼ?(笑)」
「あははは。冗談が言えるぐらいなら度胸満天だ」
「だって・・・」
「シィ〜〜〜。。。」

 後ろのドアが重く閉まったあとカチャリと鍵がかけられた。一瞬珠美は身震いをしたが、両肩をしっかり抱きしめられて「大丈夫だよ。。」とささやかれたあとは恐怖より先に好奇心が勝っていた・・・。
 目隠しをされたまま肩を抱きかかえられながら進んでいくと、つま先が段に当たり15cm程ふわりと身体が浮くように思えた。足音も聞こえない程毛足の長い絨毯が敷いてあるように感じた。幸田のかすかな吐息が耳元で感じる。他に感じる物は遠くから聞こえるBGM。それと・・・人の気配・・・・・。

「そのまま立ってて」
「一人にしないで」
「いるよ。そばにいる。大丈夫だよ。。。怖いことはしないから。。」

 幸田なのか誰なのか・・・前を横切るような気配。フッと後ろ髪にも風を感じた。

「何をするの?誰か他にいるの?」
「気分を楽しめばいいんだよ。。。怖がらないで。。。」

優しく静かに答える幸田。しかしその周りには・・・・・。

「今ね。。綺麗な光が君を照らしているよ。。。」
「そう。。。薄明かりを感じるわ。。。」
「ここ、暑いでしょ。脱いでごらん」
「脱ぐ?ワンピースを?」
「そう。脱ぎなさい」
「でも・・・下は下着しか」
「だから脱いで」
「・・・・・」
「いや?」
「目は?」
「そのままで」
「目隠ししたまま?」
「そう。。。その方が・・・いいでしょ」
「誰もいない?」
「二人の世界だよ」
「・・・・・」
「脱いで」

 半ば強制的な口調に抵抗は感じなかった。しかし、二人きりだとは思えない気配にたじろぎながら、ここまで来てしまったのだから・・・という思いも。
 ゆっくり両手を首の後ろへ回し鍵ホックを外してからファスナーを下げていった。途中で両手を腰から後ろに回しファスナーを全開にする。左の肩から袖を抜き右肩を脱ぎ、少し迷ってからストンと床へ落とした。

「いい子だ。それでいいよ」

 足元のワンピースを誰かがそっと引っ張って両足から抜き去った。きっと幸田が外してくれたのだと信じて。
 珠美の姿はシルクのレーシーなスリップにブラジャー、その下半身はストッキングだけ・・。何処からともなく暖かな微風を感じ、スリップの裾が軽くなびいた。
 うなじに感じた吐息。ピクっとして一歩横へ足を出したとき

「いい匂い。。。」
 と小さくささやいた。

「だれ?」
 返事はなかった。
しかし誰かがいる。そしてじっと見られている。前から、後ろから斜めから・・・匂いを嗅いでいる?触ろうとしている皮膚の温かみも感じる。左右から動く風も・・・。じっくり眺められている時間が長く感じられた。

「珠美、スリップ脱いで」
「幸田さん・・・。誰か他にいる?」
「珠美・・・脱ぎなさい」

 言われるまま脱ぎ去ると、白い肌がオレンジ色のライトに浮かび上がった。
 一人のシルエットが柔らかなスカーフを手にして珠美のうなじから腰の辺りに這わせた。もう一人のシルエットが鳥の羽根のようなものを手にしてつま先に這わせた。

「あ。。。」
「動かないで。。。感じてて。。。」
「あ。。。。。イヤ。。。だれ?」
「そのまま。。。そこで。。。」

 スカーフが身体をなぞりながら柔らかな香りが跡を追っている。羽根の滑りに合わせて小刻みに揺れる指が追っている。やはり誰か他にいる・・・。いるとわかっていながら、だんだん空中に浮いているような快感に酔いしれていく。
 手が右足のふくらはぎを内側から外へ押し出そうとしている。足を開かせようとしているのだ。しかし恥ずかしさが抜け切れない珠美はじっと動かずにいた。すると羽根が同じ場所に侵入して、徐々に上昇をし、内腿に入り込んできたとき、どうしようもなく、足を開かずにはいられない状態に陥った。その羽根がストッキング越しに湿った花弁をなぞり上げる。優しく、時には一点を。その間もスカーフは背中からうなじを舐めるように這っていた。

「あぁ。。。」

 思わず声を発してしまったとき、自分の声が反射して帰って来た。「こだまの間」・・・だからこの名が。

「いいんだよ。声を出して。遠慮しなくてもいいよ。。。」

 幸田の声もこだまする。深い深い森の中に吸い込まれるように。。。そして・・・鈍く小さな振動音が耳に入ってきた。

「ん。。。あん。。。イヤ〜。。。」
「いや?ほんとにイヤ?」
「あぁ〜。。。」
「感じる?」
「あぁ。。。んん。。。あ。。。」

 ローターが羽根の跡を追うように花弁を刺激し始めた。腰が抜けそうになるのを堪えながら、何かにつかまりたかった。手を広げて支えを捜すようにすると、大きな暖かな手の平が左の手に添えられた。

「幸田さん。。。」

 握り締めた手に返事はなかった。

「いるの?」
「いるよ。。。」

 ローターがゆっくり花弁を遊覧する。羽根が背中を上下する。スカーフが脇から足元へ波を打つ。

「だめ。。。」
「ん?何がだめ?」
「あ。。。立っていられない」
「じゃーこっちへ」

 握られていた手がゆっくり誘導して2〜3歩右へ歩んだところに椅子が備えられてあった。目隠しされたまま座らされた椅子は普通の形ではないように思われたが、柔らかなクッションが腿に当たったとき、ホッとする安心感が沸き、即されることなく素直に腰を下ろした。椅子であろう背もたれによりかかろうとしたとき、その背当てに到達する間もなくリクライニングとなって仰向けにされてしまった。

「あ!」
「大丈夫、そのまゆっくりもたれてリラックスしてなさい。。」

こだまする声を耳にしながらその感触に浸る間もなく、いくつもの手が両手両足に絡みつき、わずかに残っていた下着さえも剥ぎ取られてしまった。

声を出すことも出来ないくらい驚きと呆気にとられたまま、今自分は何をされようとしているのか、又これ以上の何が起こりうるのか想像も出来ないまま、数人の気配を感じながらじっと目を閉じていた。
 一人のシルエットがオレンジのライトに照らされている珠美に近付いた。そして裸の珠美を隅々まで覗き込みながら他のシルエットから手渡された羽根を珠美の胸の谷間に呪文を書くかのように滑らせた。身をゆだね悶えながら、その呪文にかかったかのように声を出し始めた。全裸の花弁は下から放たれているライトにも照らされて濡れ光っていた。

「もっと。。。もっと触ってください。。。」
「・・・・・」
「お願いです。。。何とかしてください」
「どうして欲しい」
「・・・・・」
「どうされたい」
「イカせて下さい。。」
「どうしてだ」
「このままでは・・・あぁ〜。。。このままでは・・・」
 
 どうしようもなく燃え上がった身体が、何人かの男に見られている羞恥心と快感で複雑に絡み合い、嗚咽になってこだまし始めた。

「お願い。。。お願い。。。」

 幸田とシルエットの男が目で合図をして、珠美の首筋や胸から愛撫を初め、何本かの指先が体中を遊覧し始めた。そして・・・一人の手がソコへ侵入し人差し指と薬指で起用に花弁を押し広げ、中指がスルリと蜜の中に吸い込まれていった。

「ああぁぁ〜。。。。」

 声を出しながら腰が浮くほど要求した。
 中指はゆっくりピストンを繰り返し、ネットリとした濡れ具合を確かめると、徐々にGスポットを激しく刺激し始めた。1分、2分、より一層激しさを増してGスポットを摩擦する。身体のうねりが最高潮に達し、息も絶え絶えになってきたとき・・・。

「あ〜〜ん、ダメダメ、あぁ〜〜〜〜」
「もっと感じて・・・もっと声出して・・・」
「あああああ・・・・・。あ・・・だめ・・・あ〜。。。」
「イッテいいよ・・・」

 激しく出入りする指の感触を味わいながら、今までにない登りつめた熱い身体がどうなってしまったのかと思うほど興奮して、声も出なくなったころ・・・・。
 それは予告もなくいきなり花弁から噴出すように飛び散って流れ出てきた透明な暖かな液体。何が流れてきたのか珠美さえ分からなかった。

「ほぅ〜!凄いよ〜。。。余程気持ちよかったんだね珠美。。。」
「あぁ〜。。。。なにが・・・今何が・・・」
「潮を吹いたんだよ。こんなビショビショに。。。」

 そう言って入れていた中指をゆっくり抜きながら、手首まで液体にまみれた潮を床にたらしながらシルエットの目はその花弁から流れ落ちる雫を笑みを浮かべながら眺めていた。
 その滴る花弁の余韻が続いている間に、逞しくイキリ立った男根が指よりも増して力強く差し込まれ、その愛液の暖かさを心地よく感じながら再びピストンが始まった。男と女の乱れた姿がオレンジ色のライトに浮かぶながら嗚咽を繰り返したいる。白い肌がうねり黒光りした男根が見え隠れしながら、肌と肌が叩きつけられる音と共にこだまして響き渡る。
 そして・・・二人は果てた。。。

「君は。。。いい女だ。。。」

 放心している珠美をゆっくり抱き起こし、目隠しを外し、暖かなタオルで汗ばんだ全身をふいてやり、ゆっくり立たせて濡れた場所を移動して柔らかなソファーに二人で座った。

「怖くなかった?」
「。。。うん」
「嫌じゃなかった?」
「。。。うん」
「気持ちよくなってくれた?」
「。。。とても。。。」
「よかった。。。珠美が喜んでくれることが嬉しいから。。。」

 ようやく辺りがハッキリ見えるようになった頃、そっと見回した部屋には幸田と珠美の二人きりしか存在していなかった。

「どうした?」
「だれか・・・いたような・・・」
「・・・気のせいだよ。僕と珠美二人きりの世界だったんだから。。。」
「。。。。。」
「また・・・一緒に気持ちよくなってくれる?」
「。。。はい。。。」
「よし。。。いい子だ。。。」

 ゆっくり立ち上がって下着を付け、ハンガーにかかっていたワンピースを渡されて足を通すと、後ろに回ってファスナーを上げてくれる幸田がいた。自分の思う通りに動いてくれた珠美を愛しく抱きしめながら、既に次の計画を心に秘めて・・・。

            
3月1日完結編アップ〜〜〜〜〜〜!!


 あの夜の出来事が幻のように過ぎた日々。満足な余韻を身体に秘めて、母と妻の顔で過ごす平穏な毎日。いつもより早めに帰って来た夫はTVを眺めながら・・・
「おい、ウォーキングは続いているのか?」
「ええ、毎日ではないですけど・・・どうして?」
「いや、最近行ってるような様子もなかったから。そうか、続いているのか」
「・・・週に2〜3回ですけど・・・。時間も決まってないから分からなかったかな?」
「歩こうかな〜俺も・・」
「え?」
「今夜・・・歩こうか、一緒に」
「どうしたの?いきなり」
「運動不足が気になっていたし、腹も出てきた。それに体力付けておかないとな〜」
「何かあるの?」
「いや。一緒に歩きたくなければ一人でも行くさ」
「そんなこと言ってないわよ。・・・じゃー今夜行きましょうか?」
「そうだな〜。行くか!」

 何を思って歩きたいなんて言い出したのか知るよしもなく、軽く夕食を済ませた水曜日の夜7時半。トレーナーに着替えている夫の横顔を見ながら、あの人に出会ったらどうしよう。知らん振りするのも嫌だし、普通に挨拶すればいいのだろうが、落ち着かないまま出発した。

「あれ?何処行くの?」
丁度2階から降りてきた息子が不思議そうに声を掛けた。
「ウォーキングだ。一緒に行くか?」
「ウォーキング〜?何で・・・。嫌だよ、行っといで〜」

 いつものコースを歩き始めた。街路灯が夜道をほんのり照らす中、買い物帰りの主婦に頭を下げながらすれ違う。珍しい光景に振り返る主婦の目には仲のいい夫婦像に見えたに違いない。
 あの二本目の角を回ると公園がある。そこで出会うかもしれないあの人を心待ちしながら。。。

「あなた、足が速いわ」
「そうか?のんびり歩いてはウィーキングにならないだろ? コンパスが違うからしょうがないか(笑)」
「速いのはいいけど、私とはペースが合わないわ〜」
「いつも歩いてる割には情けないな〜おまえ」
「最初から頑張りすぎると、あとから大変よ〜」
「大丈夫さ、これでも体力あるんだ。おまえこそへたばるなよ(笑)」
「平気よ、これぐらい」

 公園の前に来た
「どこ入っていくんだ?」
「いつもここでストレッチしたり・・・ほらあそこに人がいるでしょ。ウォーキング仲間よ。一緒に歩くときもあるの。こんばんは〜!」
「あら!今夜はご主人とご一緒?珍しいわね〜〜。こんばんは〜」
「こんばんは。いつもお世話になっています」
「いえ、お世話だなんて。時々だけどいろいろおしゃべりしながら楽しんで歩いていますわ〜」

 2〜3人集まっている中に幸田が現れた。
「こんばんは」
「あ、こんばんは。今夜はご主人も・・」
「よろしく。歩きなれていませんので足手まといになるかも(笑)」
「いやいや、健康と体力維持のためにも是非頑張ってくださいよ。奥様のためにも・・」
「あははは」
「よろしく。・・・じゃ、一緒に出発しましょうか」
「ご指導よろしく」
「あなた・・・。それぞれペースがあるのでご一緒では・・・」
「いいですよ奥さん。楽しみながら会話しながら歩くのも健康のうち。コースにもいろいろ面白いところもありますから・・・案内しますよ」
「面白いところ?私もご一緒させて頂きたいわ〜」
「もちろんですよ八木さんの奥様もご一緒に」

 珠美に向け含み笑いを見せながら先頭をきった幸田。そのあとを近所の八木とその仲間、そして珠美夫婦が歩調を合わせながら出発した。
 
 幸田の歩きなれたスピードについていけない八木達を追い越した珠美夫婦。振り返った視線に、懸命に跡を追う珠美の揺れる胸元が入ってくる。その横にピッタリ寄り添うように付く夫の顔は踏み締める自分の足元をとらえていた。
 時々幸田と珠美の視線が合うと、意味ありげに微笑んで軽くウインクをしていた。

「奥さんは頑張りやですね〜。息も切らさず大したもんだ」
「そうですか。僕のほうが体力不足ですかね〜。息が荒くなってきましたよ(笑)」」
「無理されない方がいいですよ。この先にある公園の丘に登ったところで一旦休憩しましょう。そこまでマイペースで来てください。ここからは個人のペースで歩きましょう。先に行ってますよ」
「わかりました。ちょっとペースダウンしてゆっくり行きます」
「あなた。初めてなんだから。ほんとに無理しないでね」
「うん。おまえ、先に行ってもいいぞ。公園で会おう」
「わかったわ。私も私のペースで歩くわ。後ろには八木さんたちもいるから大丈夫ね。じゃ・・・」

 先に歩く幸田を追うようにスピードを上げ、その足音に気付いて振り返った幸田はニヤリとした。程よく進んでいくと道がカーブしていて二人の姿は夫の視界から消えていった。それを確かめた幸田は珠美を待ち受け、そっと手を握って小走りに丘を登り始めた。
 
「待って、そんなに急いだら怪しまれるわ」
「大丈夫、道は真っ直ぐじゃないから見えやしないよ。早く上へ行こう」
「上に行っても・・・」
「人がいないところがあるよ。早く」

 他の散歩する人の目もあるので手を離した二人は足早に丘へ登っていく。頂上の手前の標識に『頂上』と『回り道』と道が二つに分かれていて『回り道』へ足を向けた。そこを進むと大木の裏辺りに茂みがあり、わざわざ人は入ってこない。

「珠美!」
いきなり茂みに手を引かれて誘い込まれ、しっとり汗ばんだ体でしっかり抱きしめられ、激しく唇を奪われた。
「んん。。。あん。。。ダメよ」
「ダメじゃない。君が欲しくてたまらなかった。。。」
「あぁ〜。。。」

 小さく言葉を交わしながら幸田の手が激しく珠美の体をまさぐり、シャツの下から手を差し入れて、ブラを持ち上げて乳房を掴む。その間も唇は離さず乳房から下がってショーツの中へ指を押し込んだ。
「ダメよ・・・。こんな所で・・・ダメ。見られちゃうわ」
何を言っても抵抗してもその手は容赦しなかった。それどころか、興奮して濡れきった花弁を何度も往復して摩擦をかけ、仰け反る珠恵をしっかり支えながら表情を楽しみ、ヒクヒクと震わす下半身を感じながら『指でイカセタ』ことを確証すると、自分の肉根を素早く出してしゃぶらせた。
「あぁ〜。。。いい。。。珠美。。。出すぞ。すぐ出すぞ・・・」
興奮して火照っている珠美も我を忘れたかのように激しく唇で上下させ、熱く噴出したソレが顎へ上がれ出し吐きだしてタオルで拭った。
 歩いてきた以上に汗をかき悶えた愛欲の数分間。二人は素早く近道をして丘へ登り、下から並んで歩くように登ってくる夫たちを手招きしながら・・・。
「ここよ〜〜。もうひと息よ。頑張って〜〜」
その声を聞いて夫が手を振った。幸田は珠美を見つめながら、『大した女だ』と思った。
 
「珠美」
「ん?今度の土曜日、時間取れる?」
「何かあるの?」
「うん、連れて行きたいところがある」
「まって。夫が来るわ・・」
「わかった。メールするよ」

 その帰り、仲の良い夫婦らしい二人の後姿を見送りながら、幸田の胸の内は複雑な思いが湧きあがった。今夜、珠美は夫に抱かれるだろうな・・・と。

「うーん、ビールが上手い。どうだ一緒に飲むか」
「私も?そうね、お風呂入ってからね」
「おまえが歩きに行っている時、何が面白いんだと思ったが、歩いてみてその気持ちが少しわかったよ。いい汗をかかせてもらった。ビールも上手いし近所との交流もできる。これから時々行こうかな」

 先にお風呂に入った夫の話を聞きながら、珠美はパジャマと下着の用意をしながら脱衣所へ入っていった。

 「急に毎日ではしんどいしな〜。一日おきぐらいで歩こうかな〜。それか土日か・・・」

 独り言を言いながら気分よく飲んでいる夫を感じながら、化粧を落としシャンプーしてリンスして・・。珠美は幸田の言葉を思い浮かべていた。一日空いている日、今度の土曜日・・・どうやって理由を付けて外出しようか。どうせなら夜まで一緒にいたいし、幸田もそのつもりだろう。友達グループと日帰り温泉か・・・趣味の会の催し・・・同窓会・・・スポーツクラブのイベント・・・いろいろ考えながら体中柔らかな泡に包まれているその時。

「あなた!なに??」

 夫が再びパジャマを脱ぎ捨て入ってきた。

「なに?どうしたの?何考えてるの?」
「たまにはいいだろう。もう2週間も間が空いてるぞ」
「何もこんな所で」
「いいじゃないか。たまには場所を変えて。。」
「やめてったら・・・あの子が・・・」
「2階だからわかりゃしない」
「いやよ、いやだったら・・・」

 声を出しすぎても音響で外に漏れるかもしれない。差ほど離れていない隣家の台所の窓の明かりも気になる。抵抗しながら力強い夫の腕につかまれて、泡まみれの体を撫でながらアノ部分に手が滑り込み、花弁をまさぐり、乱暴と思えるくらいの勢いで後ろを向かせて壁に手を付かせながら肉根を押し付けてきた。
 夫婦でありながら拒む珠美の心情をわかるはずもなく、当然のように行いを果たそうとする夫。優しく愛情を持って接する態度でもなく、自分の性処理のために同意もなく行われるその行為は、女の性の喜びではない。妻としての役割の一つのような営みに不満を感じながらも受け入れなければならないのか・・・。うっすらと涙が浮かぶ珠美であった。
 その行為が5分もかかってはいないだろう。泡にまみれて腿を伝いながら流れる白い液は、事を果たして満足げにゆっくり足元まで流れ落ちた。
 夫がシャワーを手に取り、股間を洗い流して出て行ったあと、その出っ放しのシャワーを手にして、排水口へ流れ落ちた白い液を睨みながら、ヌルヌルとしたアソコを何度も手の平で擦りながら、珠美は土曜日の口実を考えていた。


 土曜の朝。
「あなた、じゃー出かけてきますから」
「うん、いっといで。夕方から僕も出かけるからな」
「ええ。じゃ・・・行ってきます」

 口実。それはスポーツクラブの主婦仲間との日帰り観光。目的のところに行かなくても・・・駅のキヨスクでお土産は買える。そんな悪知恵も幸田が仕込んだこと。突っ走る秘密の罠・・・。

「嬉しいよ。無理してない?」
「無理じゃないわ。私が進んで来たことよ」
「うん。素敵な一日にしよう。。。」
「ええ。楽しみよ。。。何処へ行くの?」
「お楽しみに。。。」

輪姦企画。。。
 車で1時間半。到着した場所は街中から差ほど離れていない7階建てマンションの一室。ドアチャイムを鳴らした向こうから男性の声。
「どなた?」
「企画参加です。つれてきました」

「つれてきた?企画?なに?」
「大丈夫。僕と一緒だから安心して」

 中に入ると玄関フロアーが広がり、奥に続く廊下の手前に仕切りが。その奥では何人かの人の気配が・・。
 靴を脱いだところで、赤いBOXから仮面を渡された。

「初めてだし、顔を見られるのは恥ずかしいでしょ?これ付けてごらん。少しは気が楽になるから。僕も付けるよ」
 
 渡されたのは、鼻から上を隠す蝶の形をした煌びやかな仮面。これは・・・何を意味するのか・・・。ドキドキしながら幸田の後ろについて奥へ足を運ぶ。

「いらっしゃい。ようこそ。。
今日の参加者は女性二人、男性8人です」
「午後からと聞いていたのですが、早く着いてしまった。しかし、既に皆さん集まっていますね」
「ええ、皆さん待ちきれなくて(笑) しばらく自由にお話しながら和みましょう」

 この企画は・・・これからから始まろうとする出来事に参加するため、口伝や仲間内から秘密を守れ、信用できる人のみの参加で、幸田も友人からの誘いで知り、今回2度目であった。

「源氏名を付けて呼び合いましょう。」
「源氏名?」
「そう。初めての人にはわかりにくいでしょうから説明しておきましょうか」
「お願いします」
「源氏名をつけるときにいくつかお約束がある。源氏名なんかなんでもいいじゃんというわけにはいかない。つけそこなって思わぬ恥をかいたり、トラブルに巻き込まれたりするからです」
「トラブル?」

 参加者全員が耳を傾ける。

「まず芸能人の名前はつけちゃいけない。どこの事務所にも必ずいて、かぶっているのは不利になる。セイコ・アキナ・ナミエ・ナナコ・ノリカなんてのは、逆に没個性なのだ。イメージとのギャップにも、本人の容姿が耐えられるかどうか問題だからね。でも、アイドルの名前なら冗談で済むからまだいい。一番まずいのはサユリだ。水商売のお客さまでお金を一番握っている年代は、まず間違いなくサユリストだからだ。あの吉永小百合とは似ても似つかない顔黒コギャルがサユリ名乗った日には、ブチ壊しだからね。幸いに、今回はお金がらみではないし、参加のご婦人は・・・その淑女な容姿からどう変化するか・・・楽しみなところです。男性は差ほどうるさく言われませんが、ホストの役目としては重要なときも。魅(みいる)翼(つばさ)奏(そう)楽(がく)なども人気がありますな」

 シーンと静まり返っているが、それぞれの胸の鼓動は波打って、かすかに流れているBGMがやっと聞こえている程度だった。

「そして・・・ラ行で始まる名前はいい女しかつけちゃいけない。ラン・レイカ・レイコ・リン・ルミコなど。何故か名前が派手な印象を与えるため、地味な顔立ちの女のコは名前に完全に負ける。車や商品名、会社名など広く知れている名前は絶対つけない。セリカ・イオナなどは、お客さんの団体がライバル会社だったりしたら、もう完全にアウトだ。何の得にもなりゃしない。玄人ぽい名前はつけない。とても重要だ。ムラサキ・ミヤビ・タマキ・シマなどは、右も左もわからないような新人が名乗ったら笑われるだけ。最悪、同席した芸者さんと名前がかぶることもある。避けておくにこしたことはない。その他事務所の社長の奥さんや愛人の名前とか、昔名乗っていた女が態度最悪でミソがついてる名前とかも避ける。ま、今回はそんな堅い決まりごとはなくてもいいけれど、専門的にはこうすると言うことを知識として知っていても損はないだろう」

 その道のプロの話だけに、頷いて聞くだけで頭がいっぱいになってきた。誰もが描いている源氏名がそぐわないのか、それでいいのか悩みながらも楽しげに付けあったりしていた。


 予定時刻・・・案内人が別の部屋への移動を支持した。そこは既にカメラなどの機材も準備されていて、スタッフ?のような人も準備に余念がありません。それ以外の人たちは座敷の隅に固まって、みんな緊張した様子が伝わってきます。珠美は逃げ出したくなるような衝動と、ここまで来たのなら・・という諦めにも似た度胸と、自分より年下と思われる女性の堂々とした態度に勇気付けられて・・・心臓の鼓動が速くなってきました。

 まずメンバーの振り分けです。源氏名が呼ばれる順に左右に分かれます。二人の女性を見つめる見知らぬ男たちの目は今にも飛びつきそうな獣の態度や、少し下がって隠れて気弱なタイプ、20代かと思われる身なりの男。さまざまな思いを胸に、今か今かと局部を押さえている男も・・・。女性二人とも並以上の容姿で、今からこんな綺麗な女性にハメることが出来るのかと思うと・・・熱の上がった体臭が漂ってきそうなほどでした。

「暴力は絶対しないこと。挿入時にはゴムを付けること。必ず守るように」

 注意事項の説明の後、とりあえず最初のグループ分け。女性一人、男性4人に分かれた。

「途中の移動は自由とします。 あくまでも女性の気持ちを大切に。女性の嫌がることはしないように。。。」

 幸田は珠美のグループに入っている。最初は15分ほどの雑談で、各自が応募した動機やきっかけなど話し合って場を和ませていた。そこでどんな方法が好みなのか希望なのか聞いているとき、何気に言った言葉が・・・
「レイプされているような・・・。無理やり押さえられたり・・・」
もちろん、男性陣に異論はありません。 
 一番年配の男性Aが参加も2回目という事もあり、リーダー役に決まりました。珠美の体を上から下まで眺める男たちの目。ブラウスから浮き出る胸の形。スカートからはパンティーストッキングに包まれた綺麗な脚が伸びている。

 もうひとつのグループが全員、ベッドのほうへ移動しはじめました。女がうつむき加減でベッドの中央に座り、大きなベッドのまわりを取り囲むように男性陣が立っていた。いよいよ始まるようだ。 


 すると、Aさんが、「こっちも始めようか」と言い、全員立ち上がり、珠美もこちらのベッドのほうへ移動しようと立ち上がった。 そのときです。A氏が大きな声で、

「おい! 誰かこの女を羽交い絞めにしろ!」

 と叫んだ。ベッドに移動してからレイプが始まると思っていた皆は驚きました。珠美さえもそう思っていたようで、皆一様に虚を突かれたようにAさんを見ている。

「早くしろ!」 
 
 再度、A氏が怒鳴った。A氏と幸田以外の男性2人は20代と30代。
皆があっけに取られている中、幸田がすばやく珠美に近づき、背後から両手をつかんで、背中で固定し肩を押さえていた。
珠美の身体がわずかに震えているのが伝わってきたので、そっと肩を掴んで安心させようとした。

「よし! 誰かこの女の胸を揉んでやれ!」

 A氏が言うと、ひとりの若者が珠美の前に回り、そして、恐る恐るという感じで珠美の胸に手を伸ばした。その手が少し遠慮気味なのが見ていてわかった。
 珠美の胸に手がかかると、下から揉み上げるように、ゆっくりゆっくり撫で回し始めた。

「い、いやっ!」

珠美の声も震えている。
若者は、指を震わせながら、なおも揉み続けて、珠美の顔と胸をかわるがわる見つめていた。。

「いや、いやっ! やめて・・・」

他の男性は、息を飲むようにそのようすを眺めている。

「おまえ、ブラウスを脱がせろ!」

A氏が一人の男に向かって言うと、胸を揉んでいた若者は手を離し、呼ばれた男が珠美の前に立った。そして、震える手で珠美のブラウスのボタンに手をかけた。

「お願い、やめて!」

珠美が言うと、その男はびっくりしたように手を引っ込めた。

「かまわないから脱がせろ!」

A氏に言われて、再びボタンに手をかけ、ひとつずつはずしていきます。

「あ、あ・・・いやぁ・・・」

 ボタンを全部はずし終わってブラウスをはだけるようにすると、淡いブルーのブラジャーが皆の目に飛び込んできた。
珠美の胸を肩越しに真上から見る幸田は、珠美の柔らかな胸のふくらみが見えている。男たちは既に固くなっている肉根をなだめるように深呼吸をしていた。
幸田は珠美を押さえつけている手をはなして、男がブラウスを完全に脱がそうとするのを手伝っていた。

「あ、あ・・・」

 すると、別の若者が珠美に近づき、ブラジャーの上から胸を揉み出した。
若者は、やさしく、そして乱暴に揉みしだいている。
珠美の身体の震えはますます大きくなっていた。それと同時に
・・・

「いや、いやぁぁぁぁぁ・・・」

 切なさそうな喘ぎ声が、珠美の小さな口から漏れてきました。
若者は我慢できなくなったのか、背中に手をまわして、ブラジャーのホックをはずしにかかった。
手が震えて、うまくはずせない。なんとかはずすと、一気にブラジャーを取り外した。
すると、震えるように揺れながら、白く柔らかに包まれていた胸が皆の目にあらわにさらされた。
形のよい柔らかそうな胸が。

「お、おぉぉ・・・」

 男達の視線が、珠美の白く揺れる胸に集中した。

「奥さんは、今からこのおっぱいを蹂躙されるんだ」

 幸田が耳元でささやくと、珠美は顔を伏せて真っ赤になってしまった。
すると、若者が突進してきて、珠美の胸に手をかけました。そして、無防備な胸を乱暴に揉みしだいている。
しつこく、しつこく・・・。

「はぁ、はぁ・・・いや、いや・・・やめて・・・」

珠美は、肩を大きく震わせて感じているようだった。乳首はすでに突起して堅くなっていた。
若者は、その乳首を指で挟むように胸を撫でまわしていた。

「奥さん、感じてるんだろ? おっぱい弄られて感じてるんだろ?」

A氏がささやくと、珠美は首をこっくりさせた。

「あぁぁ・・・いい・・・」
「君も、この女の身体に触りたいだろう?」

A氏が30代の男に言うので、男はうなづいた。

「スカートに手を突っ込んでやれ! おれが押さえつけてやるから」

A氏は後ろに回り男が珠美の前にまわった。そして、乱暴にスカートの中に手を入れ、いきなりパンティの上から右手を突っ込んだ。
指先が珠美のヘアに触れるのがわかった。男はゆっくりとしっとりしたヘアを撫で上げていた。


「あっ!」

珠美は、身体をビクンと震わせて、されるがままになっている。

「どうだ? おま○こはどうなっている?」

男はさらに指を下のほうに持っていったた。するとそこは、溢れんばかりにグチョグチョに潤っていた。。

「もう濡れていますよ」 
男が言うと、A氏は満足そうに
「そうだろう? 指を突っ込んでやるとどうなるかな?」
もとより男に異存はありません。
ヌルヌルになっている花弁の入口に指を1本あてがった。

「あ、あぁぁ・・・いや、いや・・・」
珠美がくねくねと腰を振って、指から逃れようとしている。
 
「奥さん、抵抗しても無駄さ」
言いながら男は、指先に力を込めて、奥へ進めた。
グニュ。。。。
指は難なく奥まで入り込りこんだ。
「あ、あっ・・・いやぁ・・・」
”こんなきれいな顔をした人妻が、指を突っ込まれて喘いでいる・・・”
男は興奮を抑え切れないぐらい、息が荒くなっていた。

「奥さん、こんなに濡らして・・・どうしてほしい?」
男は指の動きをとめて、珠美に問いかけた。
「いや、いや・・・しないで・・・」
珠美の太腿がブルブル震えているのが指先に伝わってきている。

「ほんとうはこうしてほしいんだろう?」
男は、珠美の肉襞をゆっくりなぞっている。
「あっ、あっ・・・だめぇ!!!」 
全員は興奮しきっていた。
「だれか、この女のスカートを脱がしてくれ!」
男が指を抜くと、目をギラギラさせている若者を見て言った。すると、すぐに若者がスカートに手をかけて、一気に脱がしてしまった。続いてストッキングも・・・。

「いや、いやっ・・・あああ」
望んだこととは言え、哀れにも弄ばれる珠美は、ブラジャーと同じ淡いパンティ一枚の姿で、A氏に羽交い絞めされてた。白くふっくらした太ももがパンティからしなやかに伸びながら。それは小刻みに震えて、快楽の世界に陶酔していくかのように。

「奥さん、いやらしい格好だな!」

男ははパンティに手をかけて、

「これも取っちまえ!」
珠美は、脚をバタバタさせて抵抗していた。ふたりの男がそれぞれ脚を押さえつけ、もうひとりがゆっくりとパンティを脱がせにかかる。
「いや、やめて、いやだったらぁぁ・・・」
珠美は本気で抵抗し始めた。けれども身体全体を押さえつけられているので逃れようもなく、あっさりと脱がされてしまった。
皆の目は、いやらしく生えたヘアとその奥にひっそりと息づく女の部分に注がれている。

「あああ・・・お願い、見ないで〜〜」

珠美は、両足をぴったり閉じるようにしていた。

「脚を広げて押さえつけろ!」
A氏が言うと、さっき脚を押さえつけた二人が、嫌がる珠美の脚を大きく開いて手で押さえた。
大きく開かれた脚の中心は、男を誘うように妖しく光っている。

「いやぁ・・・こんなの・・・いやぁ・・・」

言いながら、珠美のそこは、ヒクヒクしているようだった。

「奥さん、ここを苛めてほしいんだろ?」
男は、珠美の秘部に手を当てながら反応を見ます。

「あぁぁ・・・ん・・・」

珠美は、また男の指から逃がれようと腰を揺すっている。

「奥さん、無駄だよ。さぁ、どうしてほしいか言うんだ!」

A氏が、珠美の耳元で優しく、それでいて荒く言い放った。

「あああ・・・言えません・・・あぅぅ・・・」
「指を突っ込んでもらいたいんだろう?」

観念したように首を縦に振り続ける。

「どこに入れるんだ?」
「・・・」
「どこだ?」
黙っている珠美に、A氏が再度問いただす。

「あ、あそこに・・・あぁぁ」
「あそこ? あそこじゃわからんな」
「あぁぁ・・・お、おま・・・」
「もっとはっきり!」
「うぅぅ・・・おま○こ・・・に・・・」
「私のおま○こに、指を入れてください、だろ?」

A氏が、いやらしい言葉で責め立てている。それを幸田も聞きながら、今まで見た事のない珠美の表情や仕草を眺め、自分の女としての満足と興奮と嫉妬が絡み合った複雑な思いでいた。

「わ、私の・・・お、おま○こに・・・ゆ、指を・・・あぁぁ」

A氏は、またゆっくりと指を入れた。

「あ、あぁぁ。。。あうぅぅ。。。」

珠美の肉襞が、A氏の指にまとわりつく。

「それからどうするんだ?」
「ゆ、指で・・・掻き回して・・・。ああ。。。」

珠美は、身体をいっそうブルブルさせていた。A氏はゆっくり指を動かした。
珠美は、腰を振りながらその指をしっかり締め付けていく。いやらしく動く指を密襞が喜びに震えるように締め付けていく。そしてだんだん早く激しくなる指の動きに、息も絶え絶えになってくる・・・。

「あ、あっ・・・いい・・・」

珠美の肩、腰、脚がビクンビクンと反応している。

「ああ・・・もっと、もっと・・・して・・・」 

珠美は、泣きそうになりながら哀願し始めた。
A氏は望みどおり、ぐちょぐちょになった秘部を掻き回した。

「あっあっあっ・・・いい、いい・・・」
珠美の秘襞から、生暖かい愛液が溢れ出してきた。それは若者には見たこともない潮吹きそのものだった。
A氏は我を忘れて、乱暴かと思えるぐらい秘襞を掻き擦った。額から首から汗が吹き出るぐらい懸命に。。

「ひぃぃ・・・いい、いい・・・あぁぁ・・・」
「奥さん、こんなことされて気持ちいいのか?」
「あぁぁ・・・いい、いい・・・気持ち・・・いいの。。」
「こうするとどうかな? もっといいぞ!」

A氏は、指を動かしながら、堅くなっているいちばん敏感な部分を片方の指で押さえつけた。
「ううん・・・だめぇ!!!」

A氏はさらにその指を動かし、微妙なタッチでクリトリスを責めまわした。
どんどん愛液が溢れ出し、乾いた白いシーツがみるみるうちに滲んでいく。入れた指の手の平もビショビショに
濡れていた。

 「あああ・・・いい・・・気持ちいい。。。」

珠美は、腰をビクンビクンさせ、失神寸前までどんどん昇りつめていく。
「あぁぁ・・・だめぇ・・・」

もはや半狂乱と思われるほど。

「いや、いやぁ!!!」

珠美は、全身汗びっしょりになって、快楽に身を任せていた。
「あぁぁ・・・イク、又。。。イク・・・だめぇ・・・イっちゃう!!!」

ビクン!ビクン!ビクン!!!

人妻は、身体を硬直させ、ぐったりしてしまった。

いやらしい奥さんだな。もうイっちまったのか?」

「はぁ、はぁ・・・」

珠美は、肩で大きく息をしていた。
男たちは大満足だった。

 そのとき、見ていた男のひとりが「うっ!」とうめいた。そちらを見ると、握った自分のものから、白いドロッとしたものが、ドクドクと発射されていた。

「す、すみません」

彼は、恥ずかしそうにしていましたが、無理もない。
こんなきれいな人妻が、見知らぬ何人もの男に弄ばれ、あんなに乱れて・・・。

「いいんだよ。この奥さん、すごかったもんな」

A氏が、やさしく言った。すると、又一人「出るっ!」叫びながら、果ててしまった。

「奥さん、すごすぎます」

上気した顔で、声もかすれている。
A氏は、珠美を苛めるのに夢中であったが、A氏も彼らの立場だったら我慢できずに発射していたことだろう。
それほどに、珠美は官能的でした。珠美は、恥ずかしそうに身体をくの字にして丸まっていた。


「さぁ、次だ!」
A氏はそう言うと、正面から珠美の肩を押した。

「あっ!」

珠美は叫ぶと、後ろの大きなベッドに倒れ込みました。
「手を押さえろ!」
A氏は言いながら、ベッドに上がった。先ほど果ててしまった二人が、急いで珠美の両手をベッドに押さえつけた。

「奥さん、もっと気持ちよくさせてやるからな」

A氏が珠美の足元に回り、すばやく自分が着ている服を脱ぎ捨てると、無防備な両足を大きく広げて持ち上げるようにした。
A氏のモノは逞しく、黒光りしてそそり立っていた。

「あっ!」
それを見た珠美の目が、一瞬妖しく光ったように見えた。
A氏は、珠美の秘部を指でなぞりながら、聞いた。

「さぁ、奥さん。今度はどうしてもらいたい?」
A氏が指を突っ込むと、珠美の身体が浮き上がった。

「い、入れて・・・」
「何を?」

A氏は、じらすように聞いている。

「その・・・大きなモノ・・・」
「これの名前は?」
「・・・」
「大きな声で言ってみろ!」
「あぁぁ・・・チ、チンポ・・・」
「どこに?」

A氏が、自分のモノを珠美の秘部にあてがいながら苛める。

「あぁぁ・・・私の・・・おま○こに・・・」
「最初からちゃんと言ってみろ!」

珠美は、また甘い蜜を溢れさせて、腰をくねらせている。

「私のおま○こに・・・チ、チンポを・・・ぶち込んでください・・・」
あぁ・・・こんなきれいな人妻が、こんないやらしい言葉を・・・。
手の空いている若者が、人妻の柔らかい胸を苛めている。
A氏は、珠美の脚を持ち上げた。

「あぁぁ・・・」
A氏のモノが、無抵抗の人妻を一気に貫く。

「うぅぅ・・・」

A氏が腰を打ちつけるたびに、汗ばんだ珠美の身体が痙攣している。ビクンビクン・・・。
違うグループの男が、珠美の顔にまたがっていった。そして、ビンビンになったイチモツを可憐な口に押しつけた。

「うぅぅ・・・」
珠美は、サラサラした髪を振り乱して、咥え込んでた。

「んぐ、んぐっ・・・」

A氏は、ますます動きを早めている。

「うぅっ・・・出る!」
しゃぶらせていた男が、腰を浮かせると、

ピュッピュッ・・・。

 上気した珠美の顔に熱いエネルギーをぶちまけた。
ザーメンがうっとりした人妻の顔を伝ってる。

「うぅっ!」
 
続いて、珠美の胸を揉みながら、自分でシゴいていた若者が、揉みまくられた胸にドクドクと発射しました。
そのうち、我慢できなくなったA氏も、

「奥さん、イクぜ!」

言いながら、腰を突き出して果てていました。
同時に、

「あん、あん、あっ、あっ・・・」
可憐な喘ぎ声を出し続けていた珠美も

「いやぁぁぁ・・・イクッ!!!」

 身体を大きく震わせて、絶頂に達した。
ベッドに投げ出された身体が、いつまでもビクンビクンと波打っていた。
その後も他の男のモノが侵入し、幾度も繰り返した秘技の数が脳裏に浮かび沈みしながら、いつしかぐったり眠りに着いた珠美・・・。
ふと気が着いたとき、傍にいたのは幸田。ゆっくり髪を撫でながら優しい顔で珠美を見つめていた。 



 その夜、珠美が戻った時夫はまだ帰っていなかった。ほっとすると同時に、昼間のまさかの出来事を思い浮かべ、身体に違和感を覚えながら、後悔とも良かったとも言いがたい複雑な感情が入り混じっていた。

 
 数日後、又珠美と夫はウォーキングに出た。幸田には伝えていなかったので公園で会う事はなかった。ペースも合わせ気味にして、時々会話しながら平静を装い良妻ぶりを見せながら。笑顔の珠美に夫は背中をトントンと叩きながら、

「この前は少々バテタが、今夜は調子いい。風呂上りのビールが楽しみだよ。今夜はゆっくり。。。ベットの中で。。。」
「え?ここで何てこと言うのよ(笑)」
「スポーツでスカッとしたあとは、元気モリモリさ。おまえもたまには女にしてやらないとな。。」
「どうしてそんな事を・・・」
「いやなの?」 
「別にいやでは・・・」
「よし」

 なんとも返事のしようがない会話だった。夫婦として当たり前のことなのだろうが、あんな体験をしてしまったあと、喜んで夫に抱かれる気分にはならない。又は、だからこそ罪を拭うために貞淑になったほうがいいのか・・・。
 30分も過ぎた頃コンビニに寄ってスポーツドリンクを購入した。奥の方から一人の男が雑誌を持ってレジに向かって来るとき珠美と目が合った。

「あ・・・」

 男は聞こえないぐらいの声を発して珠美をじっと見つめた。夫は外、珠美はレジで小銭を払ったあと振り返って男を見た。

「・・・・・」

 無言の一瞬が続き、珠美が出口へ向かおうとしたとき

「また・・・来てくださいね」
「?」
「源氏名・・・」
「!!!」

 身体中に震えが走った。ドリンクを持つ手が震えた。夫は背中を向けて空を仰いでいる。男はそれ以上何も言わず雑誌のお金を払って出て行った。夫の顔をチラッと見ながら・・・。
 珠美は呆然として店を出られなかった。夫が中を覗きこみながら手招きしている。足が縺れてしまうほど歩き方が変だったが、とにかく外へ出た。

「どうした」
「え?べ、別に」
「さて、帰路はどっちから行こうかな〜〜」

 ドリンクの蓋を開けながら一口二口飲み、珠美に合図して先に歩き出した。珠美は先ほどの男の姿を探したが、見当たらなかった。
 どうしよう・・・。夫に知れたらどうしよう・・・。あの男はあの場にいた一人なのか。仮面を付けていたとはいえ、全く顔が見えないわけじゃない。動いている間に外れたときもある。しかし、男の顔に覚えはない。8人もの男の顔をまともに見ていられないし、覚える気もなかった。 不安をだかえながら黙って歩き通した。

「どうした。疲れたのか?」
「ええ、ちょっと」
「なーんだ、この前と違うな〜(笑)俺は元気だぞ〜〜」
「・・・・・」
「いいよ、ゆっくり歩こう」
「いえ、早く帰りたいから・・・」
「気分悪いのか?」
「少し・・・めまいが・・・」
「そうか、急がなくてもいいから。ドリンク飲んでごらん」

 優しい夫の気遣いにうっすらと涙が浮かんできた・・・。
 その夜、不安を抱きながらも夫の要求に素直に答えた。あの夜の出来事から目をそむけるように夢中で・・・。


携帯П。・:*:・°'★,。・:*:・°'☆ ♪

「珠美。今夜ウォーキング来る?」
「あ、幸田さん・・。今夜は・・・」
「風邪引いた?」
「ううん。大丈夫」
「どうしたの?何かあった?」
「実は・・・。この前コンビニで・・・」
「なに」
「男の人に『又来てください』って・・・」
「どこへ」
「どこって・・・あの企画の・・・」
「ええ!? 誰かに会ったの?」
「知らないわよ。でも、あのときの源氏名を名乗られて・・・」
「・・・・・。そうだったのか。バカな男だ」
「え?」
「口の硬い、秘密を守れる男しか集まっていないはずなのに・・・。顔がわかったからって絶対声を掛けてはならない約束なのに」
「どうしたらいいのか・・・」
「余程君の素晴らしさに惚れた男なんだろうな。だから黙っていられなかった・・・」
「もし・・・夫に知れたら・・・」
「何とかするよ」
「何とかって?」
「主催者に連絡して、何とか考えるよ」
「どうなるの?」
「心配しないで。今夜は・・・おやすみ。。。」
「ええ・・・」

 あくる日

「珠美。心配するな。アイツには主催幹部から厳しく説教しておいた。もし今後何かあったら・・・それなりに覚悟するように言っておいた」
「それなりの覚悟って?」
「裏の話さ」
「裏?ヤクザ?」
「似てるかな(笑)」
「そんな・・・そんな恐ろしいことに関係してるの?」
「いや、ぜんぜん。心配しなくていいよ。僕の大切な珠美を困らせるようなヤツは只じゃおかない(笑)」
「・・・・・。幸田さん・・・・」



 その後、しばらく平穏な日々が続いていた。何事も起こらず・・・。起こっていないと思っていたのは・・・珠美だけだったかもしれない・・・。

♪ピンポ〜〜ン。

「はーい、どちら様でしょうか?」
「もしもし。○○さんのお宅でしょうか?」
「はい、そうですが」
「こちら○○警察の○○○という者です。奥様でいらっしゃいますか?」
「警察?・・・なにか?」
 
 警察と聞いて出て行かないわけにはいかない。そこには二人の私服警察官。警察手帳を確認して玄関内へ入れた。

「つかぬ事をお聞きしますが・・・。○月○○日。奥様はどちらかへお出かけでしたか?」

 素早くカレンダーを見た。その日はあの企画の場所へ行った日・・・。

「あ、あ、あの〜。その日が・・・何か・・・」
「その日、ちょっとした事件がありまして、ご主人の○○さんが被害に合われているのでは?と」
「主人が?被害に?」
「何もお聞きになっていませんか?」
「・・・ええ・・・」
「そうでしたか・・・」
「何があったのでしょうか?」
「ある団体組織の中にご主人のお名前が記載されていて、その団体の数人が組んで猥褻行為事件を起こしています」
「ワイセツ!」
「そうです。ご主人の名前も名簿に付いていたため確認に・・・。その日奥様と一緒にご在宅だったのなら問題はありませんが、何処かへ出かけられましたか?」
「あ、はい。私はちょっと・・・」
「ご主人は?」
「主人も確か・・・。いえ、主人は留守番していてくれたと・・・」
「証人はいらっしゃいますか?」
「息子が・・・」
「息子さん・・・。今見えますか?」
「いえ・・・」
「もしその話が嘘だとすると・・・。罪になり罰せられますよ」
「あの・・・。私は留守でしたから、はっきりとは・・・」
「そうですか・・。ご主人は何時ごろお帰りでしょうか?」
「7時には・・」
「その頃もう一度伺います。失礼しました」

 何のことだかわからずうろたえていた。自分のことならいざ知らず、夫が猥褻行為事件に関係する団体に??

「ただいま」
「あなた!」
「な、なんだよ大きな声で」
「さっき・・・警察の人が・・・」
「!警察?」
「あなたが・・・何かの団体に入っていて・・・猥褻がどうのこうのって・・・」
「!・・・・・。で?」
「また聞きに来るって」
「・・・・・そうか・・・・・」
「なに?何のこと? 猥褻って?団体って? どうしてあなたの名前が挙がるの?」
「・・・・・・・・・。珠美・・・・・」
「なに?」
「俺は何も関わってはいない」
「関わる?何に?何か知ってるの?」
「団体は・・・友人に誘われたが・・・あの日は関係ない」
「事件のこと・・・知ってるのね」
「仲間から聞いた」
「仲間?」

♪ピンポ〜〜〜ン

「ご主人。お帰りになりましたね」

 二人がやってきた。夫は落ち着いた様子で話をし、珠美はお茶を用意しながらその内容を聞いていた。
 どうも夫は『大人の割り切った遊び』らしき団体に入っていたようだ。そこでのことは別として、当日の夫の行動は事件に関係する行動ではなく、そこで知り合った女性と個人的に会っていたようだ。
 小さな声で淡々と話をし、珠美の反応を気にしながら、今は事件とは関係ないことへの立証をしなければならないことを重視していた。
 どうも、その団体の数人がグループになって未成年者に猥褻行為を働いたらしい。その女性が訴えたのだった。夫の行動はお金がらみの付き合いではなく、互いの同意の下のことなら罪にはならない事を確証し、今後はその団体には関わらないことを誓って、話は終った。

 重い空気が流れていた。夫は下を向いたまま何も言葉を出さなかった。珠美も激怒して夫を責めたい気持ちにもなっていたが・・・。知らないとはいえ、自分も同じような、それ以上の罪悪感にとらわれて、言葉少なく話し始めた。

「あなた・・・」
「・・・ん・・・」
「罪になることしてなくて・・・良かった・・・」
「・・・・・ん・・・・・」
「私にとっては辛いことだけど・・・」
「すまん」
「・・・・・。もう・・・・・会わないわよね」
「もちろんだ。あの時1回のことだから・・・」
「・・・・・」
「すまん・・・。珠美」
「・・・・・・。夫婦ですもの」
「珠美。。。」

 珠美は改めて夫の罪を認める素直さと、落胆した背中を見つめながら、心の中でひたすら謝っていた。
『私も二度と幸田に会わない』と・・・。

 その後、幸田から連絡がない。もう会わないと決めていたものの、何も伝えてないのに連絡が来ないのは何故? 気になりながら、珠美からの連絡は避けた。
 何かが裏で起こっている。何か遠回りして繋がっている疑惑の罪の輪が・・・。

 珠美夫婦は、お互いの心の傷を慰めあいながら日常の平安な日々がこんなに穏やかな物なのかと・・・改めて澄み切った空を見上げていた。。。
      
                                         
完結
                       
                                                  毎度?強引な完結で申し訳ありません(笑) 出だしはストーリーも決めてスラスラ書けるのですが、書いてる途中で話が変わってきて、どうにもこうにもならなくなって休憩が入ります(*^^*ゞ で、又気分転換して考え出すもんですから、長い長い(笑)
 アレコレご質問や首を傾げるところもございましょうが、素人のお遊びとしてお許しくださいませ。
 
 次回は・・・4月?  これから内容を煮詰めてまいります。  ご意見ご要望がございましたら、何なりとご一報下さいませ。
  
 最後まで読んでくださり、ありがとうございました。。。   あ〜〜〜〜〜〜〜疲れた(´。`;;;) ハァ。。。マリヤン。。。
                                                   2004.3.1(月)

                            
 



第七話 『気持ちいいですか?奥さん。。。(仮)』(掲載の画像は本文とは一切関係ありません。決して私ではありません!(爆))